【センバツ】滋賀短大付・広谷マネジャー 天国の兄に見守られ聖地で記した大切な記録と記憶

[ 2025年3月20日 06:00 ]

第97回選抜高校野球大会第2日 1回戦   敦賀気比15―0滋賀短大付 ( 2025年3月19日    甲子園 )

<敦賀気比・滋賀短大付>記録員としてベンチ入りした滋賀短大付・広谷聖哉菜マネジャー(撮影・北條 貴史)
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 【ブラボーな春】相手の猛攻をスコアブックに記す妹を、天国の兄は優しく見守っていたことだろう。滋賀短大付の記録員を務めたのは、広谷聖哉菜マネジャー(3年)。4学年上の兄・啄哉さんも同校の野球部員だった。しかし、兄は高3時に交通事故で急逝する。別れを惜しんで手を握ると、手のひらがマメだらけだったことに気が付いた。「素振りの痕でゴツゴツしていた。頑張ったのだな…寂しいな…と思いました」。この不幸を境に、熱心に励んでいた水泳も辞めてしまった。

 「夢がない。したいこともない」。憂うつさに押しつぶされそうな日々から救ってくれたのが高校野球だった。「やりたいことがないなら、シガタンでマネジャーをやる」。兄に代わって甲子園を目指すことに決めた。

 マネジャー業に打ち込む時間は、喪失感をわずかばかり紛らわせてくれた。選抜出場が決まり、遺影に「頑張ったよ」と話しかけた。そして遺骨の入ったお守りをカバンにくくり、兄と一緒に夢舞台にやって来た。「甲子園も他の球場とあまり変わらなかったよって教えてあげたい」。そばにはいなくても、甲子園が2人の大切な思い出を増やしてくれた。 (河合 洋介)

 ◇広谷 聖哉菜(ひろや・さやな)2008年(平20)2月18日生まれ、滋賀県大津市出身の17歳。下阪本小、日吉中出身で中学では水泳部に所属。趣味はアニメ観賞で、オススメのアニメは「薬屋のひとりごと」。

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