【虎番リポート】阪神・岩崎 鉄腕の“春の必然”は1000球超の投げ込み 8年連続40試合登板の裏側

[ 2025年2月26日 05:15 ]

阪神・岩崎
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 25日で打ち上げとなった具志川キャンプを何度か取材させてもらった中で、一際目を引いたのは、岩崎の投げ込みだった。

 初ブルペンとなった2日目から連日マウンドに上がって腕を振り、初めてフリー打撃に登板して30球を投げた第5クールを終えた時点で、すでに1000球超え。本紙虎番の集計を参考にすれば宜野座組、具志川組の中で断トツの球数だ。

 「一番投げてるだろうなとは思っていましたよ。自分は特殊なフォームをしているもんで。体に覚え込ませないといけない」

 幼少期からほとんど変わらない唯一無二の投球フォーム。体に染みこんでいるかと思いきや、毎シーズン土台から作り上げる。「第2クールまではフォームを体になじませる。そこから出力を上げていくイメージ」。キャンプ序盤から精力的にブルペン入りした理由が、ここにある。

 理想のフォームへのアプローチは人それぞれ。マウンド以外のトレーニングも組み合わせて作り上げる方法もあるが、背番号13の場合は「自分は(ウエートなどの)トレーニングで出力が上がったりはしない。マウンドで投げて上げていくやり方」と教えてくれた。

 とはいえ、休むことなくブルペンで投球練習を行うことは簡単ではない。「ピッチングってしんどいですよ。でも、シーズン中は疲れている中で投げないといけないこともあるので」。フォームを体に染みこませたら、次は実戦を意識してギアを一段階上げる。思い出したのは、現役時代にブルペンでひたすら直球を投げ込んでいた能見篤史氏(本紙評論家)の言葉だ。

 「ブルペンで直球を投げることってめちゃくちゃしんどい。変化球を混ぜたら楽できる部分もある。でも、そういう状態で投げる直球に意味がある」

 日本球界でも「肩、肘は消耗品」の常識が浸透しつつある。キャンプでも、1日何百球という投げ込みを目にすることはなくなった。一見、“1000球超え”は時代に逆行しているようにも感じるが、岩崎の場合はむしろ調整を一任された責任感がにじむ。「もうずっとこのやり方でやっていますから」。26日からは宜野座キャンプに合流。40試合登板以上を8年続け、うち5度が60試合超えの鉄腕にとって、春の投げ込みは必然と言えた。 (遠藤 礼)

 ○…岩崎(神)は8年連続40試合以上に登板中。現役で同じ条件を継続しているのは巨人・高梨のみ。多数の登板を長期間続けた投手としては、中日・岩瀬仁紀が入団1年目の99年から15年連続50試合以上、日本ハム・宮西が入団1年目の08年から14年連続50試合以上の例がある。

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