令和の高校野球進路に異変 記者も共感「無難」を拒絶する思考 第2の佐々木麟太郎や森井翔太郎も…

[ 2025年2月12日 08:00 ]

<アスレチックス・森井 会見>フォトセッションに臨む森井(撮影・五島 佑一郎)
Photo By スポニチ

 令和に入り、アマチュア野球界の進路に異変が生じている。これまで高校野球界で活躍した選手はドラフト上位でのプロ入りや、誰もが知る強豪大学への進学が一般的だった。ところが、23年ドラフト1位候補だった花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手はプロ志望届を提出することなく、米スタンフォード大への進学。昨秋のドラフト上位候補だった桐朋(東京)の森井翔太郎内野手はアスレチックスとマイナー契約を結んだ。契約金は日本の「ドラ1」を上回る150万ドル(約2億3700万円)だった。

 2人はそれぞれ、海外での進学、プロ入りを決めた。高校野球の「ドラ1級」が直接、海を渡ることはこれまで見られなかった流れ。森井は進路決定について「早いうちから米国に行って慣れた方が、メジャーに上がった時にすぐに活躍できるんじゃないかとの考えがあった」と明かしている。

 近いうちに同じ道を目指す選手が現れるかもしれない。今秋ドラフトで1位候補に挙がる健大高崎(群馬)の最速158キロ右腕・石垣元気(2年)は、9日に千葉県館山市内での合宿で行われた紅白戦に先発して3回を無安打無失点。3三振を奪うなど圧倒した。唯一、バックネット裏で見守っていたのはメジャー球団のスカウト。逸材たちのチェックに余念がない。

 記者は11年から16年までNPB審判員を務め、17年から地方公務員(行政)となった。ただ、3年間務めた後、公務員を辞めて新聞記者に転身。周囲からは「安定の公務員を捨てるのはアホ」とまで言われたが、転職の意思は変わらなかった。人生はたった1度。その1度が無難に終わり、人生の終末を迎えたとき、どんな心境になるだろうか。ペンで野球界の今を伝える“アホ”になりたかった。

 記者とはスケールは違うが、佐々木も森井も無難なルートを歩むことなく、自らの夢や野望に正直だった。正解、不正解はない。覚悟を決め、夢に向かって最短距離で駆けようとする若者を、純粋に応援したい。(記者コラム・柳内 遼平)

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

野球の2025年2月12日のニュース