パナソニック・定本拓真 入社3年目となる来季へ「落ちるボール」磨き、さらなる飛躍誓う

[ 2024年12月13日 11:55 ]

来季の活躍が期待されるパナソニック・定本
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 パナソニック・定本拓真投手(24)が揺るがぬ決意を口にした。今秋の日本選手権近畿地区最終予選では全5試合に登板するなどフル回転。19回2/3を投げ、18奪三振、防御率1・37という好投を見せ、入社3年目となる来季へ向けてさらなる躍進を期待させた。

 「狙われている中でも、ストレートで勝負できたのは収穫です。3球以内に追い込める場面が多かったので」

 今夏の都市対抗終了後に、投球フォームを微調整した。見た目に大きな変化はないが、テイクバックを従来より小さくしたことが奏功。背中の動きがスムーズになったことで上半身と下半身の捻転差が大きくなり、打者が直球に差し込まれファウルを簡単に取れるようになった。

 それでも、現状に満足するつもりはかけらもない。最速153キロの直球を投じる一方で、課題の一つが右打者に対するウイニングショット。歩むべき道のりは、明確に描けている。

 「右打者への決め球です。空振りを取れる落ちる系がないので、そこをこのオフは磨かないといけません」

 チェンジアップとフォークの2種類を持ち、カウントは稼げるようになった。中でも熱心に取り組んでいるのがフォーク。従来はひっかくようにリリースしていたが、人差し指と中指の2本を前に押し出すようにリリースすると落差が鋭さを増した。

 野球に対する真摯な姿勢は、チームの誰もが認めている。全体練習終了後は、長時間にわたってウエートトレーニングに取り組むのが日課。帰寮後は身体操作を高めるためにブリッジや倒立を行い、入浴後も最長1時間をかけてストレッチに励む。今オフは三重県四日市市内にある整体・スポーツリハビリ施設「コンディショニングファイブ」を訪問。肋骨を正しい位置に誘導して横隔膜を働きやすくすることを主眼に、呼吸ケアを学んだ。黄色い風船を膨らませ、正しい呼吸法を身につける日々は、投球のパフォーマンスアップにも直結する。そんな定本を頼もしげに見つめるのが、1月1日付で新たに就任する中本浩監督だ。

 「気持ちの強さがあるし、ストレートは通用します。彼が成長すれば、当然チームとしては上昇していく。エースになれるポテンシャルを持っている選手です。一方で、来季が3年目ですが、実質は2年目。社会人2年目というのは難しい部分もある。プロにいけるかも、ということで慎重になりすぎて結果が出ない選手もたくさん見てきました。そういう意味では伸びしろがあって、まだまだ自分を伸ばしていくんだという姿勢を持って投げてもらいたい」

 称賛だけではなく奮起を促す言葉を付け加えたのは、期待の大きさの裏返しに他ならない。定本自身もまた、投手陣の新たなリーダーとして自覚をにじませる。

 「今年も与座さん、榎本さんに頼っていてしまった部分があるので、その2人を追い越すような選手が出てこないとチームは変わらない。自分自身もそういう存在になれるようやっていきます」

 今季は日本選手権が1974年に始まって以来、初めて都市対抗、日本選手権とも本戦出場を逃した。来季も同じ悔しさを味わうことは許されない。新生パナソニックの象徴となるべく、定本はきょうもまた、猛練習に明け暮れる。

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