今も韓国は“大谷フィーバー” 元プロも「すさまじい」と驚くMLB開幕戦の余韻

[ 2024年3月24日 08:00 ]

<ドジャース・韓国>ドジャースを応援するチア(撮影・光山 貴大)
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 ドジャースとパドレスが開幕カードで対戦した「MLBワールドツアーソウルシリーズ2024」(3月20、21日)の舞台となった韓国は、今もまだ“大谷フィーバー”の余韻に浸っているようだ。

 そんな中で韓国プロ野球は23日に開幕を迎えた。開幕戦は全球場(5試合)でいずれもチケットが完売。強豪のKIAで今季からバッテリーコーチを務める中村武志氏(57)は野球熱の高まりを肌で感じており「韓国でも大谷選手の人気はすさまじい。最近はこっちテレビも大谷選手の話題ばかり。おかげで国内のプロ野球にも注目が集まっている」と話す。一方で「日本とは違って奥さんや通訳さんのニュースはあまり紹介されることはないかな」と続けた。

 ド軍とパ軍の開幕戦では“韓国式”の観戦スタイルも注目を集めた。内野スタンドでは応援歌に合わせてチアリーダーがダンスを踊り、球場を盛り上げる。日本は外野席が応援を先導するが、韓国は内野席の両ベンチ上の席にチアリーダーが陣取る。「日本の都市対抗野球のような雰囲気かな。チアにもそれぞれファンがいて、チアの周りの席から売れていく」と中村氏。日本のように球場グルメも充実しているという。人気は種類が豊富なチキン系で、トッポギなど球場ごとに名物も。演出はメジャーとも日本とも違う、独自の派手さが特徴だという。

 肝心の野球は“打高投低”で、中村氏は「パワー系の野球で力勝負が醍醐味かな。極端な言い方をすれば、打者の直球に対する強さだけなら世界一かもしれない。ドジャースとパドレスの2戦目のような打ち合いなることも多い」と説明する。

 野球場は韓国の若者はデートでも利用され、仕事帰りに友達同士でも遊びに出かけるスポットになっている。中村氏は「韓国の野球は、選手を知らなくても楽しく見ることができる。今は韓国の球場は若者ばっかり。野球のプレーだけじゃなく、現地の文化を感じることができると思う。旅行で韓国に来るときは、ぜひ球場にも足を運んでみてほしい」と呼びかける。話を聞けば聞くほど記者も韓国の球場に興味がわいてきた。“弾丸ツアー”で韓国旅行も悪くないかもしれない。(記者コラム・重光 晋太郎)

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