【23年ドラフト下位指名】巨人育成3位・宇都宮葵星 俊足が武器 スピードスターの輝き

[ 2024年1月23日 06:00 ]

新人合同自主トレでノックを受ける宇都宮 (撮影・西川祐介)
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 巨人の育成ドラフト3位・宇都宮葵星(きさら)内野手(19)は、スピードスターへ駆け上がるのが目標だ。松山工を卒業後、父も投手として活躍した四国アイランドリーグplusの愛媛に入団し、50メートル走5秒9の俊足と広い守備範囲を武器に1年でプロ入り。まずは支配下を勝ち取るため、新人合同自主トレで精力的に汗を流している。

 まさに名は体を表すような活躍が目標だ。宇都宮は両親の「星のように輝いてほしい」の思いをこめられ「葵星」と名付けられた。「きさら」と読む珍しい名に「自分はあまり人とかぶりたくないので、よかったです」。唯一無二の選手となるべくプロ野球生活をスタートさせた。

 生まれたときから野球が日常にあった。父・勝平さんは四国・愛媛の初代メンバーとして05年から4年間、投手としてプレー。宇都宮は04年に誕生したため、父の現役時代の記憶はほとんどない。だが、家にはバットやグラブがある環境に自然と興味を持った。

 「水泳も習っていたんですけど、小学4年からは野球だけ」と本格的に始めた。中学時代は軟式野球部に所属。高校は、父が愛媛時代にチームメートだった田口大地氏(当時部長、現監督)が指導する松山工に進学。甲子園出場はならなかったが、3年間汗を流した。

 卒業後は大学進学と迷ったが、NPB入りを目標に父がプレーした愛媛に入団。「3年やって駄目だったら、野球をやめる」と期限を設定し「1年目は体づくり。2、3年目に結果を出す」と計画した中で急成長した。昨年は43試合で打率・256、14打点、2盗塁の成績を残し、遊撃の守備の正確性も増した。育成ドラフトで名前が呼ばれ「びっくりした」と予想より早くプロ入りが決まった。

 父が成し遂げられなかったプロの扉を開いた。勝平さんとは「よくLINEで“練習しろ”とは言われてましたけれど、あんまり教わったことはない」という。道を切り開くのは自分自身。「自分はスピードを武器にしている。自分のスタイルを崩さずにやっていきたい。走攻守そろった選手になりたい」。足を武器に支配下登録から、巨人のスピードスターを目指す。 (青森 正宣)

 ◇宇都宮 葵星(うつのみや・きさら)2004年(平16)6月23日生まれ、松山市出身の19歳。小4から椿ジャビッツで本格的に野球を始め、余土中では軟式野球部に所属。松山工では甲子園出場なし。23年に四国・愛媛に入団。1メートル76、66キロ。右投げ左打ち。

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