広島・堂林、CS4番最有力 9年ぶりスタメン出場へ「経験を生かしたい」 

[ 2023年10月12日 06:35 ]

自身9年ぶりのCSに向け、マツダスタジアムでティー打撃に汗を流す広島・堂林
Photo By スポニチ

 広島・堂林翔太内野手(32)が11日、14年以来9年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)でのスタメン出場に意欲を示した。14日のファーストステージ(S)初戦先発に決まったDeNA・東には今季、打率・313の好相性。好球必打の「攻める気持ち」で打倒を誓った。「4番・一塁」を見込まれ、新井貴浩監督(46)は「堂林は4番の有力候補」と期待した。

 短期決戦が間近に迫るマツダスタジアム。全体練習に汗を流した後、堂林は遠い記憶をたどって言った。

 「14年でしたっけ。(阪神の先発が)メッセンジャーの時。アッという間に終わった感じなので、今回はその経験を生かしたい」

 14年10月11日、阪神とのCSファーストS初戦(甲子園)に7番三塁で先発し、3打数1安打だった。翌12日の第2戦は8回に先発・大瀬良の代打で出場した。以来、堂林にとっては実に9年ぶりのCS。経験から学んだことがある。

 「CSの雰囲気もあるし、(相手)投手もそう。数少ない甘い球をどれだけ捉えられるかが大事。後手後手にならないよう、4打席あったら4球で終わるぐらいの、攻める気持ちではいたい」

 DeNAの第1戦先発に決まった東、第2戦の今永には今季、好相性を誇る。前者が16打数5安打の打率・313なら、後者も2発を含む8打数4安打と打ちまくる。そうしたデータや今季終盤の14試合、JFE西日本との練習試合などを踏まえると、「4番・一塁」での先発が濃厚だ。

 「シーズンと短期決戦は別物。形を決めて入るのではなく柔軟に対応したい。打順はこうなるとか4番は誰でいくとか、まだ言えないし、まだ決めていない」。新井監督は、打順は未決定と強調しながらも「堂林は4番の有力候補」と認めた。

 長く2割台前半を推移しながら、7月下旬から上昇気流を描き始めた打率。終盤5試合で快音が途絶えたものの「内容がいい打席はあった。実戦でも久々に安打が出たので、いいイメージで14日に臨めるかなと」。堂林は10日のJFE西日本戦で放った2安打に光を見いだして前を向く。

 「もちろん(ファーストSは)突破しないといけないと思っています。マツダで(試合を)やるアドバンテージがある。相手には脅威だろうし、ファンの皆さんの後押しが必ずある。力に変えたい」

 4番にも言及した。

 「打順は監督、コーチが決めること。もしその打順を打つことになれば、盛り上がった雰囲気で(打席に)立てると思いますし、その状況を楽しみたい」

 今季、ひと皮むけた感のある32歳。スラッガーが持ち前の強打で敵の左腕を粉砕する。(江尾 卓也)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月12日のニュース