阪神・高山と北條が来季構想外 第1次戦力外通告期間スタート…プロ8年目&11年目虎戦士2人に試練

[ 2023年10月3日 03:00 ]

阪神・高山(左)と北條 (2016年撮影)
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 プロ野球の第1次戦力外通告期間が2日に始まり、阪神・北條史也内野手(29)、高山俊外野手(30)が来季構想から外れたことが分かった。通告期間は2段階に分かれ、第1次は13日まで。第2次はクライマックスシリーズ(CS)全日程終了の翌日から日本シリーズ終了の翌日までとなっている。

 北條が、来季の戦力構想から外れたことが分かった。11年目の今季は、プロ2年目以来となる1軍昇格なしで終了。高校時代のライバル・藤浪と同期入団でタテジマに袖を通し、次代の中軸として期待された男が、野球人生の岐路に立つことになった。

 北條は光星学院の主砲として12年夏の甲子園で4本塁打を放つなど活躍。同年ドラフト2位で入団し、1位の藤浪と甲子園を沸かせた2大スターとして将来を嘱望された。16年には遊撃のポジションをつかみ取り、自己最多の122試合に出場。18年には試合中に左肩亜脱臼の重傷を負うなど故障にも苦しんだが、持ち前の勝負強さをここぞの場面で発揮してきた。記憶に新しいのは19年10月5日のDeNAとのCSファーストS初戦。3ランを含む5打点の活躍で6点差逆転の立役者となった。

 ただ、今年はキャンプから2軍スタートで昇格の機会はなく、リーグ優勝を果たしたチームに貢献することはできなかった。ウエスタン・リーグ公式戦では78試合で打率・234、2本塁打、19打点の成績だった。

 1日の同リーグ最終戦だった広島戦では「6番・三塁」で先発出場し、8回に左翼へ今季2号ソロ。結果的に阪神での“最終打席”でアーチをかけ「(今季)最後のつもりで集中して打席に入りました。一度も1軍に呼ばれず悔しいシーズンでした」と語っていた。

 鳴尾浜でも腐ることなく声を出し、全力疾走を怠ること無く若手の見本にもなってきた背番号26。この試練をどう乗り越えるか。 

 高山も球団の来季構想から外れたことが分かった。プロ8年目の今季は1軍出場機会なし。岡田監督に昨秋、今春両キャンプで期待をかけられながらも、オープン戦で結果を残せず、開幕1軍から漏れた。2軍で92試合に出場したものの、小野寺、井上らが昇格する一方で、ついに1度も声がかからなかった。

 15年ドラフト1位。ヤクルトと2球団競合の末にタテジマのユニホームに袖を通した。明大の4年間では、東京六大学リーグの歴代最多安打記録を樹立。その天才的なバットコントロールを1年目から発揮し、16年に打率・275、8本塁打、65打点で新人王を獲得した。しかし、結果的にこの年がピークとなった。直近2年はファームで過ごす時間が多くなり、とうとう構想外。とはいえ虎党からの声援が多い選手だけにその去就に注目が集まる。

 ◇高山 俊(たかやま・しゅん)1993年(平5)4月18日生まれ、千葉県出身の30歳。日大三では甲子園に春夏計3度出場し3年夏は優勝。明大では1年春からベンチ入りし、外野手でベストナイン6度。通算131安打で東京六大学リーグ新記録を樹立。15年ドラフト1位で阪神入り。16年に球団新人記録を更新する136安打を放ちセ・リーグ新人王に選ばれた。1メートル81、87キロ。右投げ左打ち。

 ◇北條 史也(ほうじょう・ふみや)1994年(平6)7月29日生まれ、大阪府出身の29歳。光星学院(現八戸学院光星)では1年秋から正遊撃手。2年春から4季連続で甲子園出場し、2年夏から3季連続で準優勝。高校通算25本塁打。12年ドラフト2位で阪神入り。3年目の15年5月28日楽天戦に代打でプロ初出場。1メートル77、80キロ。右投げ右打ち。

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