新家スターズ初頂点!4回ピンチで貴志がビッグプレー「得意」けん制でアウト2つ

[ 2023年8月12日 04:45 ]

<新家スターズ・不動パイレーツ>初優勝を飾った新家スターズ
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 高円宮賜杯第43回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント(スポニチなど主催)は11日、大田スタジアムで決勝が行われ、新家スターズ(大阪)が不動パイレーツ(東京第2)を6―2で下し、3度目の出場で初優勝を決めた。大阪勢の優勝は2年ぶり13度目。1点差に迫られた4回にけん制で2つのアウトを奪うと、直後の攻撃で貴志奏斗主将(6年)の2点打などで勝負を決めた。

 初優勝を手繰り寄せたのは、2つのビッグプレーだった。1点差に迫られた4回は、なお1死三塁のピンチ。だが、マウンドの貴志は冷静だった。

 「三塁ランナーのリードが大きかったので、いけると。けん制は得意です」

 7番・西槙越(えつ=6年)への初球を投じる前にけん制で三塁走者を誘い出し、三本間でタッチアウトに。西槙には二塁打を許し、またも得点圏に走者を背負ったが動じない。今度はリードの大きさに気づいた二塁手・小松勇瑛(いさき=6年)からのサインプレーで続けざまに二塁走者もけん制で刺した。千代松剛史監督は「去年は細かいプレーができずに準決勝で敗れた。この1年間、けん制は練習してきたし、あの2つは本当に大きかったと思います」と誇らしげに振り返った。

 昨夏の準決勝は、三塁を守っていた貴志の送球エラーもあり逆転負けした。「絶対に優勝して、あのミスを取り返そうと思ってやって来ました」。悔しい経験を糧とし、ついに全国の頂点に立った。(森田 尚忠)

 <不動パイレーツ 巨人・阿部ヘッドJr成真、大会3本塁打>初優勝はならなかったが永井丈史監督は「全国の2位。凄い立派だと思う」と称えた。専用グラウンドがなく、練習は抽選で引き当てた各地のグラウンドを転々。だが環境を言い訳にせず、保護者の一人でもある巨人・阿部ヘッド兼バッテリーコーチから授かった「超積極性」をテーマにチームを強化した。同コーチの長男・成真(せいま=6年)は4回に右越えへ今大会3本目の本塁打も放ち「将来はホームランをたくさん打てる選手になりたい」とさらなる成長を誓った。

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