自動車教習所教官→ロッテ6位→イップスで引退 信楽晃史氏「挫折してよかった」

[ 2023年2月18日 18:52 ]

元ロッテ・信楽晃史氏
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 元ロッテのドラフト6位・信楽晃史氏(31)が野球系YouTube番組「トクサンTV」に出演。イップスで引退した野球人生を振り返った。

 宮崎梅田学園時代に自動車学校の教官を務めた異色の右腕として注目された。社会人時代の決め球はツーシーム。即戦力の中継ぎ候補として、15年ドラフト6位で入団。ところがプロに入って成長しないといけないと試行錯誤するうち「自分の投げ方を忘れてしまった」という。

 「変なところに力入って腰を痛めたり、腕に力入りすぎた。ツーシームも落ちなくなった」

 いわゆるイップスで、決め球がなくなり、三振が取れなくなった。苦しんだ末、16年オフに引退した。

 「プロは毎日試合がある。中継ぎだったので修正する時間がなかった」。ところが「自分と向き合う時間が長くなると少しずつよくなってきた」。下半身と体幹、胸を開くことを意識することで腕に力が入らなくなり、コントロールも取り戻した。現在軟式野球でプレーもしている。

 「もっと自分の体について勉強しておけばよかった」という後悔から現在は投球動作専門のアカデミーで小中学生を指導。「僕みたいな思いをしてほしくない。少しでも伝えたい」と話した。

 プロでは2年間で1軍登板はなかったが、「挫折して気づいて今はよかった。いい経験。2年しかいなかったけど今の人生に生きている。ありがとう、マリーンズ」と感謝の気持ちを忘れていない。

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2023年2月18日のニュース