ヌートバー 侍合流へ日本語勉強中!代表入りきっかけは大谷の水原通訳からの怪しい?DMだった

[ 2023年1月17日 05:05 ]

「ペッパーグラインダー」と呼ばれるヌートバーのパフォーマンス
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 侍となる準備は万全だ!日系選手初の日本代表入りを果たして3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場するカージナルスのラース・ヌートバー外野手(25)が15日(日本時間16日)、ファンイベントに出席し、日本語を勉強中で自宅では日本人の母と「君が代」を練習していることを告白。ファンに人気のパフォーマンス「ペッパーグラインダー」などを駆使して盛り上げ役でも世界一奪還に貢献する意向も示した。

 身も心も侍となる。本拠地のブッシュ・スタジアムで行われたファンイベントでの会見。日本人の母・久美子さんを持つ日系選手のヌートバーは「母が日本の国歌(君が代)を家で歌っているので、自分もマネして繰り返している」と明かした。

 ロサンゼルス国際空港から車で10分のカリフォルニア州エルセグンド出身。日本代表入りが決定後、母が住む実家に滞在した際は君が代を教えてもらっている。WBCでは試合前や表彰式などで歌われる国歌。その他にも「オハヨウ、イチ、ニ、サン、シ…、など初歩的な言葉は話せる。もう少し学びたい」と日本語を猛勉強中であることも明かした。

 幼少期の日本語の思い出は母がCDラジカセで流す日本の“懐メロ”で「日本に行く前に引っ張り出して聴いておくかも」と言う。言葉は通じなくても音楽は世界の共通語。「ダルビッシュ(パドレス)に一度会ったことがあるが誰も知らないに等しい」という日本代表の面々と交流を図る手段になるだろう。

 明るい性格の25歳はチームに溶け込むためにさらなる秘策も準備している。昨季ファンから人気を集めたチームのパフォーマンス「ペッパーグラインダー」だ。「Grind」にはコショウなどを「ひく」ことと「こつこつ粘り抜く」という意味があり、昨季はヌートバーを中心に好プレーが飛び出すたびにベンチや塁上でコショウをひくように手を回すパフォーマンスが流行。「望んでくれたら、ぜひやりたい」と話すなど、盛り上げ役を買って出る意向も示した。

 21年にメジャーデビューし、昨季も108試合で打率.228、14本塁打、40打点を残した。「大谷(エンゼルス)と同僚になるのはとてもクール。村上(ヤクルト)、佐々木朗希(ロッテ)のことも聞いている」と同年代選手との共闘を心待ちにする。代表入りのきっかけは大谷の水原一平通訳からの「聞きたいことがあります。これが僕の番号。怪しい話じゃないから」とのSNSのダイレクトメッセージだったことを明かし「“OK”とすぐに返信した」と笑う。

 大リーガーは09年の第2回大会に並ぶ最多の5人でヌートバーは「自分はママっ子だし、母を笑顔にできるなんて最高」と目を輝かせる。狙うは母のルーツである日本の世界一奪還。母と練習した君が代を、同僚らと胸を張って歌うつもりだ。(杉浦 大介通信員)

 ≪強肩生かし「どこでも守る」≫強肩を武器に外野の全ポジションをこなすヌートバーは「栗山監督が望むならどこでも守る」と宣言した。外野陣はカブス・鈴木、ソフトバンク・近藤、レッドソックス・吉田と本職が中堅の選手が不在。右翼が本職ながら昨季は12試合に中堅で出場しているヌートバーは「中堅が多いかもしれないと聞いている。監督に言われたら左翼も守る」と意気込む。チームで21をつける背番号についても「希望する番号を5、6個伝えたが何番でも構わない」とした。

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