ソフトバンク・柳田 3戦連発のバースデー「前祝い弾」でポストシーズン17連勝「しっかり仕事ができた」

[ 2022年10月9日 05:10 ]

パCSファーストステージ第1戦   ソフトバンク5-3西武 ( 2022年10月8日    ペイペイD )

パCS1<ソ・西>3回2死二、三塁、柳田は3点本塁打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 プロ野球クライマックスシリーズ(CS)のファーストステージ(3試合制)が8日に開幕し、パ・リーグはレギュラーシーズン2位のソフトバンクが同3位の西武を下した。9日が誕生日の柳田悠岐外野手(34)がレギュラーシーズンから3試合連発となる右中間3ランを放ち大きく貢献した。チームはプロ野球記録を更新するポストシーズン17連勝を飾り、9日の第2戦で勝つか引き分けでファイナルステージ進出が決まる。

 33歳ラストゲーム。柳田が自らのバットで「前祝い弾」を放ち、ファーストS突破に王手をかけた。3万2134人の観衆を沸かせたのはやっぱり、頼れる主将。お立ち台では左胸のCマークがキラリと輝いた。

 「チャンスだったので何とかしたいと打席に入った。必死に当てにいって、芯付近に当たってくれたし、角度がついたので何とか(スタンドまで)いってくれと思ってました」

 9月25日のロッテ戦以来の3番で出場。3回、三森の先制打で均衡を破ると、なお2死二、三塁。カウント0―2から相手エース、高橋の3球目。仕留めたのは決して甘いコースではない内角低めのスライダー。ゴルフのスイングのように手首をギリギリまで返さないことでファウルにならず、滞空時間の長い打球は右中間テラスに着弾した。右拳を握り締めガッツポーズ。「しっかり仕事ができた」と笑みがこぼれた。9月30日の楽天戦の守備で首を痛めながらも、これで10月1日の西武戦から“3戦連発”でポストシーズンでは20年日本S第4戦以来、節目の10本目。18、19年はシーズン2位からの日本一を経験。短期決戦を勝ち抜くために必要な集中力はさすがだ。

 主将就任1年目。シーズンは優勝マジック「1」で迎えた最終143試合目でまさかのV逸。涙を流すナインを横目に「一歩足りないというところが、力だと受け止めております。僕がもっと打っておけば優勝していたかな」と責任を負った。

 最終戦後の2日間のオフは子供と遊び、リフレッシュ。「まだチャンスはあるので全力でいく」と再スタートを切った一戦。ポストシーズン初采配で初白星を挙げた藤本監督は「打つ方のキーマンは柳田と言っていた。あそこでしっかり3ランを打ってくれて大きかった」と、2軍時代から指導し、今はチームを支え続ける愛弟子を称えた。

 ポストシーズンは19年ファーストS第2戦から破竹の17連勝を飾り、9日は34歳の誕生日を迎える柳田。「変わらず、いい1年にしたい」。主砲がファイナルSへ鷹を導く。(福井 亮太)

 ▽柳田の今季最終盤 9月30日の楽天戦(楽天生命)の4回に先制二塁打を放つも、直後の右翼守備で渡辺佳のフェンスを越えそうな打球にタイミングよくジャンプ。一度はグラブに入りかけたがフェンス激突の衝撃で落球し、尻から着地した後にフェンスに後頭部を強打した。しばらく起き上がれず負傷交代となったが翌10月1日の西武戦(ベルーナドーム)は首にテーピングを施して出場し9回に23号同点ソロ。最終戦の2日ロッテ戦(ZOZOマリン)でも24号ソロを放ったが、チームは優勝マジック1から連敗して優勝を逃した。

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2022年10月9日のニュース