阪神・高橋 守備に足引っ張られ初回悪夢5失点 苦投85球も矢野監督は「次回も考えてる」

[ 2021年9月10日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3ー13ヤクルト ( 2021年9月9日    甲子園 )

<虎報用・阪神><神・ヤ(18)>2回、オスナに中犠飛を許し、6点目を失った高橋(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 復活の舞台は一瞬にして悪夢に変ぼうしてしまった。聖地に次々に響いていく快音。阪神・高橋は、なすすべなく序盤から失点を重ねた。

 「チームも優勝争いをしている中で、今日投げさせていただきましたが、試合を壊すような形になってしまい、チームに本当に申し訳ないです」

 339日ぶりに帰ってきたマウンドは試練から始まった。初回、先頭から連打を許すと山田のボテボテの三ゴロを処理した大山が一塁へ悪送球。無死満塁とピンチを広げると、村上には初球148キロのストレートを左前にはじき返され早々と2点を献上し、チームとして9試合連続で先制を許した。1死後、中村には左前へ運ばれると、今度はサンズがファンブルする間に3点目。サンタナにも2点二塁打され瞬く間の5失点となった。

 投手陣の苦闘が続く中、チームにとって優勝への“最後のピース”になり得る存在だ。4年目の今季は先発ローテーションにおいて左のエース格として期待されながら春季キャンプ中に右脇腹を痛めて離脱。開幕どころか、上肢のコンディション不良も重なって実戦復帰は7月までズレ込んだ。

 6度のリハビリ登板を重ねて2軍では防御率0・52と圧倒的な数字を残し、満を持しての昇格だったが…。4回9安打6失点で降板し、320日ぶりの白星はならず、今季初黒星。苦投の85球になったが、矢野監督は「次回も考えてるよ」と抹消することなく、次週に先発機会を与えることを明言した。下を向いている時間はない。(遠藤 礼)

 <高橋の今季「苦闘」経過>

 ▽2月16日 沖縄・宜野座キャンプで練習試合の楽天戦に登板し、3回を4安打1失点。

 ▽同17日 沖縄県内の病院で診察を受け、球団が右脇腹の筋挫傷と診断されたと発表。「思ったボールを投げられない部分があった。初めての箇所です」

 ▽7月25日 ウエスタン・中日戦で約5カ月ぶりの実戦登板。4回から2番手で登板し1イニングを3者凡退に抑える。最速は150キロ。「内容は別にして1イニング投げられたことはよかったかなと」

 ▽8月22日 ウエスタン・ソフトバンク戦で復帰後最長の5回2安打無失点。

 ▽同31日 ウエスタン・広島戦で先発。5回1/3を1安打無失点に抑え、リーグ新記録の14連勝に貢献。「先発した3試合では一番よくなかったかな…」と自己評価は厳しめ。

続きを表示

2021年9月10日のニュース