牛島和彦氏が分析 朗希 8回無四球のあかしは「ため」

[ 2021年9月10日 23:48 ]

パ・リーグ   ロッテ3―2楽天 ( 2021年9月10日    ZOZOマリン )

初回から157キロを記録する佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 ロッテ・佐々木朗希投手(19)が10日の楽天戦で、田中将大投手(32)と投げ合い、ともに譲らず8回2失点の好投。スポニチ評論家の牛島和彦氏(60)が、2人の投球を分析した。

 佐々木朗は試合を重ねるごとに状態が上がっている。球に自信もついてきたのだろう。素晴らしい投球だった。立ち上がりからフォームに「ため」があった。あれだけためられると打者は簡単には打てない。直球がほとんどファウルになっていた。

 「ため」とは左足を上げて体を沈め、右足の股関節部分に体重を乗せ、そこから捕手に向かって移動する時間のこと。そこでしっかりためていたので体軸がブレなかった。あれだけ手足が長くて、なおかつ左足を高く上げるダイナミックなフォームなのに制球が乱れなかった。9奪三振も立派だが、8回を投げて無四球の内容はフォームにためがあったあかしだ。

 失点した5、6回だけは球が浮いたが、7回に状態を戻した。相手が憧れの田中将であることも気持ちを上げたのだろう。その田中将もさすがだった。若手相手に先に失点しても我慢して粘った。生きのいい若手と、うまいベテラン。全くタイプの違う素晴らしい投手戦を堪能できた。

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2021年9月10日のニュース