広島・誠也 新井&ランスに並んだ!球団3人目6戦連発「思い切りいった結果」さあ王&バースの7戦連発だ

[ 2021年9月10日 05:30 ]

セ・リーグ   広島12ー5中日 ( 2021年9月9日    マツダ )

<広・中(20)>4回2死一塁、鈴木誠は左中間に2点本塁打を放つ (撮影・奥 調)
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 驚異的な量産だ。広島の鈴木誠也外野手(27)が9日の中日戦(マツダ)で球団記録に並ぶ6試合連続アーチを架けた。西川の先制2ランに続いて初回に右中間へ26号ソロを運ぶと、同点の4回には左越え27号勝ち越し2ラン。きょう10日の阪神戦(同)で72年王貞治(巨人)、86年バース(阪神)が持つ7試合連続本塁打のプロ野球記録に挑む。試合は、今季最多タイの12得点大勝。チームは4位に浮上した。 

 この猛打、この量産ぶりはどうだ。主砲・鈴木誠の勢いが止まらない。本能のままにバットを振れば快音が響き渡り、今季5度目の1試合2発。87年ランス、05年新井貴浩(本紙評論家)が持つ6試合連続本塁打の球団記録に並んだ。

 「(初回は)龍馬が僕の苦手な得点圏で先に打ってくれたので、楽な気持ちで打席に入れた。(4回は)同点だったので、思い切りいった結果が本塁打になって良かったです」

 初回、先制2ランの西川に続いた。勝野の高めスライダーを右中間へ26号。第1打席だけで5戦連続アーチを架けた選手は初だ。4点差を追い付かれた4回2死一塁では、価値ある27号勝ち越し2ラン。左腕・岡田の低めスライダーを今度は左翼席へ叩き込んだ。

 「僕の場合は本能が8割、読みが2割」と自己分析する鈴木誠の成分式。その強打を崩そうと、相手は巧みにタイミングをズラし、内懐を厳しく攻める。新型コロナ感染の影響もあって今季は長く状態が上がらず、6月末で打率・288、8本塁打、25打点。「難しい。術中にハマっている感じです」と漏らしたこともあった。

 ただ当時、対外的に「ヤバいです」と発しても、気持ちは焦っていなかった。自分にフィットし、長く持続可能な形を見つけたい――。念じたのはその一点。「単発で良くても意味がない。長いスパンで考えないと」。鈴木誠は打撃の怖さ、奥深さを知る。安易に口外しまいが、驚異的な猛打に探究し続けた答えが透けて見える。

 8月26日の巨人戦を皮切りに13戦で12発。6回には中前適時打を放ち、打率も・318まで上昇させた。頼もしい4番打者に、佐々岡監督は「初回は逆方向への一発。相手投手にすれば、投げるところがないんじゃないかな。本当にすごい」と賛辞が尽きない。

 きょう10日の阪神戦で72年王貞治(巨人)、86年バース(阪神)が持つ7試合連続本塁打のプロ野球記録に挑む。

 「そこは皆さんが盛り上がってくれれば。今は自分の間合いで、自分のスイングができているので、毎日必死に打つだけです」
 35年ぶりの偉業へ。もちろん第1打席から目が離せない。(江尾 卓也)

 〇…鈴木誠(広)が3日のヤクルト戦から6試合連続本塁打。6試合以上連続本塁打は18年の中村(西)以来16人目。広島では87年ランス、05年新井貴浩に並ぶ最多記録。きょう10日の阪神戦で72年王貞治(巨)、86年バース(神)に並ぶプロ野球記録に挑戦する。なお、鈴木誠は2試合目から6試合目まで第1打席で本塁打をマーク。5試合以上連続で第1打席本塁打は史上初となった。また、6試合以上連続本塁打を全て4番で記録したのは04年松中信彦(ダイエー)以来6人目、セでは初めてだ。

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