六大学野球の開幕を11日から18日に1週間延期 法大の初戦をクラスター自粛明け第4週に

[ 2021年9月10日 05:30 ]

神宮球場
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 東京六大学野球連盟は9日、都内で理事会を開き、秋季リーグ戦の開幕を1週間遅らせて18日にすると発表した。8月下旬から法大の部員に新型コロナウイルス感染者が30人以上出たため活動が停止となっていることから、法大の初戦を第4週の10月9日とし、平日の予備日を使って日程を消化する。オンラインで会見した加藤重雄監督(65)は涙ながらにリーグ戦参加に感謝した。

 東京六大学リーグの結束は固かった。8月に部員33人のクラスターが発生した法大が、この日の昼すぎに野球部の活動再開についての方針を固めた。

 これを受け、六大学野球連盟は午後5時30分から理事会を開催。法大が対外試合自粛となる10月8日まで5大学でカードを消化し、同9日から法大が参加する日程を組み直した。開幕を1週間遅らせることを決めた内藤雅之事務局長は「不戦敗、不戦勝は避けて、リーグとして6つのカードを完遂したい」と日程変更の理由を説明した。

 法大の加藤監督は「参加できるか今日の昼まで分からなくて、胸が詰まる思いがしました。仲間に入れていただいて本当にありがたい」と言葉を詰まらせた。平日の予備日を使って日程を消化し、早慶戦が行われる最終週は10月30、31日で変わらない。そのため法大は10月9日の立大戦から同27日の明大戦まで19日間で10試合をこなす過密日程となったが「調整不足など言い訳にしない。全力で戦いたい」と力を込めた。

 8月25日までに33人の部員がコロナに感染。それ以降も10人程度、感染者が増えたという。活動再開時期が見えない中、加藤監督は、大島公一助監督とともに隔離部屋への配膳やゴミ出しをこなし、選手の快方を願った。幸いにも重症者は出ておらず、25日からは全体練習を再開する見込みだ。オープン戦なしでのぶっつけ本番となるが、加藤監督は「試合をさせていただけるだけでありがたい。力いっぱい、スポーツマンシップにのっとってやりたい」と前を向いた。(川島 毅洋)

 ≪小宮山監督「6校で乗り切る」≫当初は11日の開幕週で法大と対戦予定だった早大の小宮山悟監督は「たまたま法政大学でクラスターが出たが、我々がなっていた可能性もある。力を合わせて最後まで6校で乗り切る。日程変更は特別なことではない」と話した。初戦は18日の立大戦に決まり「春は5位。(選手は)しっかりとしたものを見せてくれるだろうと思っている」と巻き返しに自信を見せた。

 ▼東大・井手峻監督(開幕から4週連続で戦う日程に)空き週が大事だと感じていない。うちとしてはいいんじゃないかなと思う。

 ▼立大・溝口智成監督 うちも感染者が出て制限の中で練習してきた。やれることをやってリーグ戦に入りたい。

 ▼慶大・堀井哲也監督 各チームの事情は横に置いて、六大学でしっかりやり遂げようと。そう理解しています。

 ▼明大・田中武宏監督 うちも7月に陽性者が出て活動は2回ストップした。(選手の)春からの成長が見たかったが分からない状態です。

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