巨人・原監督 パーラ「1番」緊急テスト 坂本不在想定の新オプション 3回好機広げた二塁打

[ 2020年6月15日 05:30 ]

練習試合   巨人2-4日本ハム ( 2020年6月14日    東京D )

<練習試合 巨・日>3回無死一塁、パーラは二塁打を放ち、ベンチに向かって「サメポーズ」(撮影・森沢裕)
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 巨人・原監督にとって1番打者はチームの「フロントページ」。投手に球数を投げさせることを求め、近代野球に迫力をもたらすと言う。巨人が開幕5日前に初めてパーラを試した。

 「いきなりシーズンに入ってというよりは、(1番の)風景も少し味わわせておくことも大事かなと」。3、5、7番を経た新外国人が「1番初テスト」で機能した。

 0―0の3回無死。9番で田口の代打・田中俊が右前打すると、パーラが初球を右翼線に二塁打した。二、三塁から続く増田大の右犠飛で1点先制した。

 この日の打順を指揮官は「(坂本)勇人もいないというところも、今のところある」と説明。新型コロナウイルス感染から陰性判定を受けた坂本、大城は12日に退院し、2日連続でジャイアンツ球場で打撃練習などを行った。1軍復帰については、10日間入院生活を送った心身面を考慮し「僕らがよだれを流すわけにはいかない」と慎重な姿勢を示した。2日の西武戦を最後に実戦から遠ざかっており、坂本不在のケースにも備える。

 練習試合再開から10試合で10パターン目の新打順。いかなる状況にも対処して通算1024勝を積み重ねた名将だ。チームの活動自粛中は携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」で「脳トレ」を行った。「脳が動いているなっていう雰囲気があった」と笑う。スマホの変換機能に頼りがちな今こそ「漢字検定」ソフトを使い、学びの時間に充てた。柔軟さは私生活からも分かる。

 ミート力に定評のあるパーラはメジャー通算1466試合中、205試合で1番で先発出場。これは6番(208)に次いで多く、最多の20本塁打を放った。1番・吉川尚、2番・坂本が現状のベストオーダー。日本では初対戦の投手が多いパーラは5番以降が軸となるが、新たなオプションは加わった。

 春先に6、7人を固定する意向を示した原監督だが、思惑は尋常一様ではない。「現時点では全体の力を見ながらオーダーを組んでいく方が、総合的に力は上がる」と眼力を光らせる。(神田 佑)

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