広島 遠藤 紅白戦登板のチャンスをつかむ 佐々岡コーチ「沖縄に連れて行く可能性もある」

[ 2019年2月10日 05:30 ]

1軍に合流しブルペンで投げる遠藤(後方は安仁屋臨時コーチ)(撮影・奥 調)
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 高卒2年目を迎えた広島・遠藤淳志投手(19)が宮崎・日南キャンプ第3クール初日の9日、1軍に初合流。ブルペン投球に首脳陣から高評価を受け、あす11日に予定される紅白戦登板のチャンスをつかんだ。

 100球に全てを詰め込んだ。19歳の遠藤が初めてたどり着いた1軍キャンプ。ブルペンに向かうと、石原が座っていた。「石原さんに自分の真っすぐを見てもらいたかった」。全てワインドアップで全力投球。リリース時に親指の爪で薬指を引っかいたことで、30球を超えると球が血で赤く染まり始めた。それでも、習得中のスライダーを除き直球、カーブ、チェンジアップでは持ち前の制球力を存分に示した。

 「緊張しました。50点ぐらい。少し不安はありましたけど、真っすぐのキレが収穫です」

 初めて球を受けてもらった石原からは「真っすぐがいいスピンをしていたし、カーブもよかった。腕がよく振れていて楽しみ」と高評価を得た。昨季、2軍担当として指導を仰いだ佐々岡投手コーチからも「あれだけの直球を投げ切れる、今の子らしい動じない心もいいところ。11日の紅白戦に投げてもらう。いい内容を見せてくれれば、沖縄に連れて行く可能性もある」と、ビッグチャンスへの挑戦権をもらった。

 11日の紅白戦に登板予定の薮田、床田ら投手10人中、数人は沖縄での2次キャンプを前に脱落する見込み。そこに、突如現れた19歳が、大逆転で沖縄切符をつかむ可能性が出てきた。

 霞ケ浦から17年ドラフト5位で入団した昨季はウエスタン・リーグ4試合に登板し20イニングで6失点(自責5)、防御率2・25。シーズン終盤に佐々岡投手コーチが1軍に強く推薦したが、腰の張りを発症して昇格は消滅。秋季キャンプにも招集されなかった。「けがで何もできなかった分、人一倍練習してキャンプでアピールしようと思っていた」。今春キャンプインから万全の仕上がりで迎えた覚悟が「運」も引き寄せた。

 「開幕1軍を狙っている。オープン戦でも結果を徐々に出していきたい」

 広島の高卒2年目といえば、昨季にアドゥワが53試合に登板し、高橋昂もプロ初勝利をあげた。過去には前田が9勝し、今村も54試合に登板したことがある。そして19年――。その系譜を継承する新星が現れた。(河合 洋介)

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2019年2月10日のニュース