西武からFAの野上、巨人入り決断 3年総額4億円超の好条件

[ 2017年11月28日 05:30 ]

西武からFA宣言した野上
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 西武からFA宣言した野上亮磨投手(30)が巨人移籍の意思を固めたことが27日、分かった。先発投手補強に本腰を入れるDeNA、宣言残留を認めていた西武との争奪戦に発展したが、巨人は3年総額4億円以上の好条件を提示し熱意を伝えてきた。今季11勝を挙げた右腕は悩み抜いた末に移籍の道を選択した。

 通算53勝を挙げている野上が、巨人移籍の決断を下した。熟考を重ねた末に、伝統ある人気球団で自らの力を試す道を選んだ。

 巨人はシーズン中から野上獲得に向けた調査を行い、慎重に動向を追っていた。25日には鹿取義隆GMが「ローテーションを守れる投手としての総合的な能力を評価している。(巨人の)ユニホームが似合うと思う」と正式に参戦することを表明。水面下で交渉を進めていた。

 チームの先発陣は沢村賞を獲得した菅野、13勝を挙げた田口の左右両エースがいるが、今季14勝を挙げたマイコラスがメジャー復帰する可能性があり、先発投手は補強ポイントだった。今季11勝を挙げた右腕にはDeNAが獲得に動き、「宣言残留」を認めている西武も交えた争奪戦に発展。今季の推定年俸5000万円の野上に対して、巨人は3年総額4億円以上の好条件を用意し獲得の熱意を伝えてきた。23日にファン感謝イベントに参加した野上は「12月の頭くらいには決めたい」と発言していた。

 この日、オーナー会議に出席した巨人・老川祥一オーナーは「来季は若いチームに頑張ってもらうと同時に補強も必要。双方融合してね。(補強は)全部が全部とはもちろんいかない。かなり手応えがあるという話は聞いている」と話した。球団は中日・ゲレーロ、日本ハムからFA宣言した増井の調査も進めているが、来季4年ぶりのリーグ優勝を狙うチームに、まずは野上という大きな戦力が加わることになった。

 ◆野上 亮磨(のがみ・りょうま)1987年(昭62)6月15日、福岡県生まれの30歳。神村学園(鹿児島)3年時にセンバツ準優勝。日産自動車を経て08年ドラフト2位で西武入団。今季は13年と並ぶ自己最多の11勝。通算207試合で53勝56敗2セーブ、防御率4.03。妻はタレントの石川梨華。1メートル77、74キロ。右投げ右打ち。

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