ソフトB上林 完璧OP戦チーム1号 工藤監督「自信持っていい」

[ 2017年3月6日 05:30 ]

オープン戦   ソフトバンク6―1ヤクルト ( 2017年3月5日    北九州 )

<ソ・ヤ>7回2死一、三塁、3ランを放った上林(手前)はナインの出迎えを受ける
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 その両手に確かな手応えがあった。1―1で迎えた6回2死一、三塁。ソフトバンクの4年目・上林は外角高めの150キロをつかまえた。両翼92メートルの北九州市民球場。左翼席へライナーで飛び込んだ決勝3ランは、チームのオープン戦1号だ。

 「1、2打席目に貢献できなかった。結果が欲しかった。(本塁打の)感触はなかった。外野の頭は越えると思ったけど、球場のおかげです」

 2回2死では2球連続でオーレンドルフのチェンジアップに空振りして三振。4回1死一、二塁は二ゴロ併殺と最悪だった。それでも平井と対戦となった3打席目で開き直った。「早く足を上げてゆっくりと待った。フォークも見逃せました」。2ボール2ストライクから2球連続ファウルで粘り、7球目のフォークを見送った。そしてフルカウントからの8球目を完璧に捉えた。

 オフは「内川門下生」として、自主トレで一緒に汗を流す広島・鈴木を参考に、打撃フォームを改造。重心を移動させず、左足に残した軸で回転することを意識した。2カ月で10キロ増の88キロとなった重量ボディーも加わり、キャンプ序盤からアピールした。だが、4日までの対外試合は11打数1安打の打率・091。「調子はいいのに(結果が)出ない。焦りもありました」。土壇場で冷静さを取り戻した。

 「ヘッドスピードが上がっている。自信を持っていいかな」と工藤監督。7日からは打席数を増やすために2軍合流し、ウエスタン教育リーグの中日戦(タマスタ)で3試合を戦う。「きょうは新たな発見があった。今後に生かしたい」。選手層は厚いが、柳田は右手首の張りを訴えるなど、上林にもレギュラー奪取のチャンスはある。(福浦 健太郎)

 ▼ソフトバンク・立花打撃コーチ 1打席目は振りに行っての三振。2打席目は当てに行った結果の併殺打だったけど、3打席目は粘れたね。

 ◆上林 誠知(うえばやし・せいじ)1995年(平7)8月1日、埼玉県生まれの21歳。小1から野球を始め、中学3年時に浦和シニアで全国制覇。宮城・仙台育英では1年秋から4番に座り、2年夏から3季連続甲子園出場。13年ドラフト4位でソフトバンク入団。2年目の15年8月25日のロッテ戦(ヤフオクドーム)でプロ1号の満塁弾。1メートル84、79キロ。右投げ左打ち。

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