侍J守護神第一候補は秋吉 外国人に見慣れないサイドスロー

[ 2017年3月6日 05:42 ]

侍ジャパン強化試合   日本5―3オリックス ( 2017年3月5日    京セラドーム )

<オリックス・日本>最後を締めた秋吉(奥)は笑顔でナインとハイタッチ
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 試行錯誤してきた「勝利の方程式」が最後の最後に固まった。試合直後の会見。侍ジャパン・小久保監督は、大きな収穫を口にした。

 投手陣の心臓部「クローザー」について、秋吉の名前が挙がると「今の時点では第一候補になってくると、思っています。ボールの力も含めていいものが出ている」と力強く言った。

 9回、2点リードを奪うと、その裏のマウンドに秋吉が上がった。スライダーを決め球に、簡単に2死を奪う。駿太にはシンカーを投げ込み、空振り三振。「直球も走っていたし、感覚も良く投げることができた」。前回登板した3日の阪神戦(京セラドーム)は8回1死から登板し、右中間適時二塁打を浴びるなど、2/3回を2安打1失点と不安を残していたが、滑りやすいWBC球への修正を図り「追試」に合格。「中継ぎも抑えも投球内容は変わらない。しっかり抑えていきたい」と手応えを口にした。

 小久保監督は所属チームで守護神を務める秋吉、平野、松井裕を軸にクローザーを模索してきた。そんな中、サイドスローは外国人打者には有効と判断。最後の登板でゴーサインを出した。

 そしてもう一人、救援陣の柱となるのが千賀だ。同点の7回から6番手で登板。先頭の若月をこの日最速152キロの速球で空振り三振に仕留めるなど、8回2死まで投げて、1安打無失点で3三振を奪った。「しっかり集中して打者と戦うことに集中できた」と気持ちの高ぶりを語った。

 試合前、小久保監督は千賀の抑え起用の可能性を問われ「(WBC球で)荒れないことが分かった時点で、そういうのもあります」と否定しなかった。150キロ台の速球と落差の大きいフォークは、大きな武器。千賀の存在は小久保監督にもう一つのオプションを与えることになった。

 6回に登板した松井裕が3者連続三振の圧巻の投球を見せれば、8回2死で起用された左腕・宮西はT―岡田に四球を与えたものの、代打・川端をキッチリ二飛。秋吉を加えた4人の継投で無失点リレーを続けた。指揮官は「みんなうまく対応できた。ピッチャー陣にメドがたった」と言い切った。本番では接戦の展開が十分予想される。侍ジャパンの救援陣が仕上がったのは大きい。 (神田 佑)

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