侍にヒント!西武 日本野球で快勝 キューバは足でかき回せ

[ 2017年3月6日 06:28 ]

WBC強化試合   西武5―0キューバ ( 2017年3月5日    京セラドーム )

<西武・キューバ>2回2死一、三塁、田代(左)の二盗のとき、捕手からの送球が逸れて交錯するベニテス
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 これ以上ない「お手本」だ。2日後に侍ジャパンと戦うキューバを、ひと足先に西武が叩いた。辻監督は「以前に比べたら脅威は感じなかった。もっと迫力がある、振ってくるイメージだった」と振り返った。指揮官は06年の第1回WBCで日本代表の内野守備走塁コーチを務め、決勝でキューバを撃破。初代世界一に輝いた。その力量を肌で知るだけに、言葉には説得力があった。

 攻略のキーはずばり、機動力だ。この日は盗塁に3度成功し、うち2度が得点に絡んだ。「(けん制などを)1、2球見れば走れるか分かる。ウチは足のある選手がいるし、いい攻めができた」と辻監督。2回2死一、三塁では一塁走者・田代に盗塁のサイン。捕手の二塁悪送球を誘って三塁走者が生還した。キューバは計10人の投手が登板したが「あまりクイックの速い投手はいなかった。走っちゃえばこっちのもの、という感じだった」と田代。捕手の肩も含め、バッテリーに「弱点あり」が透けて見えた。

 西武ベンチでは試合中、「どんどん走っていこう!」の声が飛んだ。「今日も、もっともっと走れた。(侍ジャパンも)走れると思う」と辻監督。06年WBCで日本代表は8試合で計13盗塁。イチロー(現マーリンズ)、西岡(現阪神)らが足でかき回した。その再現こそが世界一奪回への近道だ。さらにこの日は、11安打のうち7安打が中堅から逆方向。初対戦の投手に対応すべく、打撃の基本を徹底した。

 「投手も剛腕じゃない。何も考えず、本能のまま、好球必打で打席に入ったらいいんじゃないか」。かつての世界一を知る指揮官は最後に侍ジャパンに助言を送った。決戦2日前。28人の侍戦士に勇気を与える白星だった。 (鈴木 勝巳)

 ▼西武・野上(3回4安打無失点)キューバは変化球、半速球を狙ってきた印象。スイングはやっぱり速かった。

 ▼西武・金子侑(4回無死一塁で二盗)クイックも甘いし、比較的走りやすかった。(投手のフォームを)1球見て“いける”と思った。

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2017年3月6日のニュース