マー君3回3安打無失点4K 調整順調OP戦2試合連続無失点

[ 2017年3月6日 05:52 ]

 ヤンキース・田中将大投手が5日(日本時間6日)、オープン戦2度目の登板となる本拠タンパでのパイレーツ戦に先発し、3回を3安打無失点で毎回の4三振を奪った。前回2月28日のタイガース戦での2回無失点に続き、2試合連続で無失点投球となった。

 初回先頭のモロフをスプリットで空振り三振に仕留め好発進した。2番ハンソンに甘く入ったスプリットを右前打され苦笑いを浮かべたが、3番セルベリを再びスプリットで空振り三振。次打者の打席で二盗を試みた走者を捕手ロマインが刺し、初回を終えた。

 2回は先頭ジェイソに右翼線二塁打を許し、いきなり得点圏に走者を背負った。しかし、ここからギアを上げて真骨頂。ウッドをシンカー(ツーシーム)で遊ゴロに打ち取り、この間に走者は三塁へ進んだ。オスナもシンカーで前進守備の二塁手正面へのゴロに料理し、三塁走者は進めず。バーンズをスプリットで見逃し三振に斬り、このピンチを無失点で切り抜けた。

 3回は先頭スターリングズをスプリットで空振り三振。オルティスを直球で一ゴロとした後、モロフに甘いスプリットを中前打された。続くハンソンをスライダーで左飛に仕留め、予定していた投球回を終えた。効率的に投げ抜いたため、球数は37球でメドとしていた45球に届かず。降板後はブルペンへ向かい約10球の投球を行う余裕があった。

 「速球の“コマンド”が前回に比べてはるかに良かった。そこに関してはある程度成果は出せた」とうなずいた。ほぼ完璧に打者を封じた前回登板で、自ら課題と感じていたのが細かな制球力。「自分の思うような体の動きができず、投げたいところに投げられていない」と指摘していた。この日はシンカーと直球の速球系がコーナーに決まった。「コマンド」とは制球を意味してメジャーでよく用いられる言葉で、「コントロール」や「ロケーション」よりも、ストライクゾーンの四隅などの絞ったゾーンを狙える緻密な制球力を指す。

 「ただ自分の中で、ヒットの打たれ方が良くなかったなと思う。そこは反省かなと思います。これから投球球、イニングと増えていく。自分のやりたいことをやりながらも、しっかりとそこを消化してステップアップしていけたら」と結んだ。前回の課題を即修正してみせ、自らへの厳しい要求も忘れず。田中らしさは失わない一方で、ここまで順調な調整過程への充実感を漂わせていた。

続きを表示

2017年3月6日のニュース