阪神ドラ2石崎「ど真ん中」でルナ斬った!右打者へ“恐怖”投法

[ 2015年2月23日 08:15 ]

<中・神>石崎は3回を1失点に抑える

オープン戦 阪神6-1中日

(2月22日 北谷)
 力で押した。1球ごとに「ふんっ!」とうなり声を上げた。オープン戦初登板した阪神のドラフト2位右腕・石崎(新日鉄住金鹿島)は臆することなく自慢の直球を投げ込んだ。スリークオーター気味のフォームは威圧感十分。最速147キロをマークして3回1失点に抑え「直球のスピードは今までで一番良かった」と満足げに振り返った。

 実戦3試合目にして初の先発マウンド。適性を見る意味もあったマウンドで、初回は大島、荒木、井領を全て直球で打ち取った。2回以降はスライダー、シュートなども交えて打者を翻弄(ほんろう)。3回に1点を失ったが、2死二、三塁のピンチではルナを相手に強気に直球で押す。「ど真ん中だったけど、気持ちで負けなかった。大きな収穫」と遊ゴロに仕留め、新人離れした勝負根性を見せつけた。

 キャンプで臨時コーチを務めたOBの江夏豊氏に「フォームが面白い。抜けてきそうな球は右打者が恐怖感を感じる」と評された投げっぷりが最大の武器だ。ドラフト指名まで社会人で6年間過ごした苦労人。幼い頃に両親が離婚し、祖母の房子さんに身の回りの世話をしてもらった。その房子さんも2年前に死去。墓前にいい報告を。それが石崎の夢でもある。

 もう一つの夢はマイカーだ。車好きで洗車が趣味という新人は「いい車に乗りたい。究極はブガッティ・ヴェイロンですね。日本にも数台しかない」。現在はトヨタ・アリストが愛車。いつの日か約1億7900万円のヨーロッパ製スポーツカーを――。そのためにも石崎は腕を振りまくる。

 先発5、6番手の競争は激しい。「先発は大至急、必要だから。次も長いイニングを投げさせたい」と中西投手コーチ。「自分は任されたところで結果を残すのみ。それが仕事」。24歳の有望株が先発枠の一角へと名乗りを上げた。

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