マー君&マエケン共闘だ!88年組で侍ジャパン引っ張る

[ 2012年11月30日 06:00 ]

<三井ゴールデン・グラブ賞 表彰式>田中将大(左)と前田健太は記念撮影中も言葉をかわしながら満面の笑みを浮かべる

 88年組でWBC共闘だ!守備のベストナインに贈られる「第41回三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式が29日、都内のホテルで行われ、記者投票で選ばれた18選手にトロフィーと副賞賞金50万円が贈呈された。同じ24歳で、セ、パ両リーグが誇る右のエースである楽天・田中将大、広島・前田健太の両投手もそろって受賞。来年3月のWBCではエース格の働きを期待される2人は、若い世代で純国産のチームを盛り上げることを誓った。

【ゴールデン・グラブ賞】

 華やかな授賞式を終えた田中の視線は、既に次の戦いの舞台を見据えていた。日本代表では08年の北京五輪、前回の09年WBCに出場。しかし、先発ではなく中継ぎで起用された。本人は「だから、いまいちピンと来ない」と話したが、今回は違う。侍ジャパンで、堂々のエース格。言葉の一つ一つに、その自覚が強くにじんでいた。

 「出るとなれば、そういうふう(チームを引っ張る)に思ってやるし、やらなければいけない」。ダルビッシュ(レンジャーズ)や岩隈(マリナーズ)らメジャー組は全員が出場を辞退。3連覇を狙うチームは純国産での戦いを余儀なくされることになった。それでも勝つ。それが田中の偽らざる思いであり、決意だ。

 「今回は日本の国内勢だけでやる。それでも“ここまでできるんだ”というのを見せたい。自分のやることをやるだけ」

 強い味方もいる。同じ88年生まれの前田健で、侍ジャパンの「ダブルエース」を担う。来年3月2日の1次ラウンド初戦、ブラジル戦は田中、同3日の第2戦・中国戦は前田健が先発することが確実。田中は「マエケンと一緒にプレーするのは初めて。楽しみ」と言った。その思いは、もちろん前田健も同じだった。

 「(同じ世代が)多いので楽に臨める。注目されている世代だし、若手が盛り上げて(チームを)いい雰囲気にしたい」。セ、パの顔ともいえる右のエースで、背番号も同じ18。競い合うのではない。共闘し、頂点に立つ。「五輪がなくなって、今はWBCしか(国際舞台が)ない。そういう時に名前が挙がる選手になりたかった」と前田健。マー君&マエケン。若き侍が熱き魂で世界の強豪を斬る。

続きを表示

2012年11月30日のニュース