ダル 女房役変更へ…直球系から好調球種軸のリードに

[ 2012年4月18日 06:00 ]

レンジャーズ・ダルビッシュ(右)は次戦にもコンビを組む可能性が浮上したトレアルバ(左)とは普段からじゃれ合うなど仲がいい

 レンジャーズがダルビッシュ有投手(25)を二刀流でサポートする。ロン・ワシントン監督(59)は16日(日本時間17日)、ダルビッシュ登板時の捕手を変更する考えを明かした。過去2試合はマイク・ナポリ捕手(30)とコンビを組ませたが、早ければ次戦のタイガース戦でヨルビト・トレアルバ捕手(33)を起用する可能性を示唆した。ダルビッシュの次回登板日は、17日(同18日)に発表される。

 ワシントン監督がダルビッシュの女房役を変更する意向を示した。過去2試合はナポリを起用したが「彼はともに質の高いナポリ、トレアルバとキャンプでいい関係を築けた。近いうちにトレアルバとも組ませたいと思っている」と話した。

 ダルビッシュは2試合で11回1/3を投げて被安打17、7失点(自責6)で防御率は4・76。まだ本領は発揮していない。メジャー球や硬いマウンドなど、新たな環境への適応に苦労しており、その一つとして本人は「捕手とのコミュニケーションもある」と話していた。

 一般的に投手の能力を最大限に引き出すためには、捕手を固定することが近道に見えるが、レ軍の考えは違う。正捕手レベルの2人を使うことで、一方が故障した場合の保険ができる。また直球系主体のリードを好むナポリに対し、トレアルバは変化球を含めその日の一番の球種を軸にするタイプ。球種の多いダルビッシュだけに、トレアルバのリードはこれまでとは違った結果をもたらすかもしれない。

 実際に2人は10試合消化時点で5試合ずつ先発。ともにチーム成績は4勝1敗で、ナポリが先発時の防御率が2・20に対し、トレアルバのそれは2・40と、遜色はない。またダルビッシュとは紅白戦を含めて実戦で4試合コンビを組んでおり、コミュニケーションの面でも問題なし。「どんどん意見交換して意思疎通を図りたい。自分は首を振られるのがあまり好きではないからね(笑い)」と話している。

 次戦の登板予定は19日(同20日)か20日(同21日)のタイガース戦。捕手の変更がダルビッシュ復調へのきっかけとなるか注目だ。

 ▽日本ハム時代のダルビッシュと捕手 プロデビューした05年の日本ハムの正捕手は高橋(現オリックス)で、ダルビッシュは中嶋、実松(現巨人)らともコンビを組んだ。しかし翌06年から鶴岡とコンビを組む回数が増加。鶴岡は性格が温厚で、1つの球種を軸に配球を組み立てるというよりは、投手の投げたい球を中心に配球するタイプ。そんな5歳上の鶴岡に対し、ダルビッシュも全幅の信頼を置きながら、時にはサインに首を振るなどしてコミュニケーションを深めていった。だが昨季は開幕直前に鶴岡が顔面陥没骨折し、開幕から10試合連続で同学年の大野とコンビを組み、シーズン通じても大野と15試合、鶴岡とは13試合のコンビだった。

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