大石=岸+涌井の実力+斎藤以上の堅実さ

[ 2011年1月27日 06:00 ]

<西武・新人合同自主トレ>西武の大石は、ブルペンで捕手を座らせ投球練習を行う

 やはり即戦力だ!西武のドラフト1位・大石達也投手(22=早大)が26日、埼玉県所沢市の西武第2球場でプロで初めて捕手を座らせて投球練習。チームのエース・涌井のように手元で伸びる直球を連発した。

 チーム関係者の目がくぎ付けになった。軽快に投げ込む回転のいい直球が、捕手のミットを打ち鳴らす。スライダー、チェンジアップも交えて計20球。大器の片りんを見せた右腕は「8、9割の力で投げてバランスが良かった。結構いい球が行っていたし、直球も思った以上に良かった」と笑顔で振り返った。

 立ち投げながらプロ初のブルペン入りを果たし20日には、捕球した銀仁朗から「球の出方とか岸さんっぽい」と評された大石。この日に捕手を務めた椎木ブルペン捕手は「ベースのところで速く感じる。低めに集まるし、高めも空振りが取れそう。糸を引くような球の質は涌井に似ている」とエースの名を挙げて絶賛した。岸のようにテークバック時に右手が体の後ろに長く隠れるフォームは打者にとっては球の出どころが見づらいとされ、それにプラス涌井の球質があれば、1年目から白星を重ねる可能性は十分だ。

 27日は休養日で、新人合同自主トレもあと2日。肩については「状態は万全なので、このまま(キャンプに)行っても大丈夫」と自信をのぞかせ、キャンプでは完全習得を目指すカーブなど変化球の精度を上げていくことが課題となる。

 25日に手にした初任給の使い道については「特に欲しいものはない。買い物でも(早大で同僚だった日本ハムの)斎藤はよく買っていたけど、自分は見るだけで買わずじまいが多かったです」と斎藤以上の堅実さ?をアピール。世間の注目度は斎藤に負けても、実力で負けるつもりはない。

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2011年1月27日のニュース