負荷185キロ 沢村 だから球速上がった

[ 2011年1月27日 08:46 ]

 このルーキーが覇権奪回の鍵を握っていると言ってもいい。昨季、投手陣の不振が響きセ・リーグ4連覇を逃した巨人が、ドラフト1位指名を公言して獲得しにいったのが、沢村拓一投手(中大)だ。

 最大の魅力は、最速157キロを誇る速球。新人合同練習中の21日には、外野グラウンドで、ブルペン捕手を立たせたままだったが、フォームを確認しながら投げ込んだ。受け手が「140キロ台後半は出ていた」と言うほどの力強い球で、大器の片りんを見せつけた。

 お尻から太ももにかけての筋肉の分厚さが目を引く。「下半身を鍛えて、下半身で投げたい」という信念を持ち、185キロの負荷でスクワットを行うなど、大学時代から徹底的に足腰を強化してきた。伊藤トレーニングコーチも「股関節周辺を鍛えたことで球速が上がったんだな、という体つき」とうなる。

 ここまでは、遠投でじっくり肩をつくってきた。まだブルペンには入っていないが、「現段階では例年よりいい状態」と手応えはありそうだ。キャンプでの1軍スタートを決めた原監督は「チーム内の競争を勝ち抜いて、先発ローテーションに入ってもらいたい」と台頭を待ち望んでいる。

 背番号は15。同姓で、永久欠番となっている14番をつけていた伝説の速球投手、故沢村栄治氏を超えてほしいという意味が込められている。豪腕ルーキーが、大きな期待を背負ってプロの世界に挑む。

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2011年1月27日のニュース