巨人“鬼寮長”復活!規則厳格化「俺がルールだ」

[ 2010年12月19日 06:00 ]

ジャイアンツ寮の新寮長に就任する藤田浩雅氏

 伝説の鬼寮長が復活?!今季巨人で育成コーチを務め、来年1月から神奈川県川崎市にあるジャイアンツ寮の新寮長に就任する藤田浩雅氏(49)が、規則の厳格化を宣言した。1953年から30年間寮長を務め、今年1月に88歳で死去した武宮敏明氏ばりの厳しい姿勢で、若手を教育する。

約束してくれたのに…アニマルの女房・藤田浩雅“殴打賃”よこせ!

 藤田新寮長が掲げる変更点は3つ。清武球団代表には「“君がルールだから”と言われた」と了承を得ているという。
 (1)門限繰り上げ 現在は通常午後10時30分、休日前は11時30分だが、未成年は9時30分、育成選手は10時、その他の選手は10時30分に変更(休日前は1時間延長)。
 (2)夕食の義務化 これまで練習日の外食が可能だったが、休日前と休日以外は寮で夕食を取ることを義務とする。
 (3)自室での禁煙 これまでは喫煙可能だったが、定められた場所以外では禁煙とする。
 違反すれば「外出禁止。1カ月とか甘いものではなく、3カ月、半年、1年だってある」。さらに「場合によっては手を出すこともある。新人選手の親御さんには(方針を)伝えた」と鉄拳制裁も辞さない構えでいる。
 すべては選手を思ってのことだ。鬼寮長と呼ばれた武宮氏は「21カ条の寮則」を作り、門限破りの選手を竹刀などで叩いたことで有名。しかし同氏の下で育った王、長嶋や原監督は球史に残るスターに成長した。藤田新寮長も選手時代はハングリー精神とガッツの持ち主で知られ、コーチとしても親身かつ熱心な指導に定評があった。愛があってこそ、の厳しさで未来のスターを送り出す。

 ◆藤田 浩雅(ふじた・ひろまさ)1961年(昭36)10月3日、静岡県生まれの49歳。御殿場西から関東自動車を経て82年のドラフト3位で阪急に入団。84年に打率・287、22本塁打で新人王とベストナインを獲得。92年に巨人に移籍し、94年に現役引退。通算成績は725試合で打率・235、72本塁打、279打点。

 <プロ野球の名物寮長>
 ☆武宮敏明(巨人) 52年に現役引退し、53~82年まで「鬼寮長」「鬼軍曹」の異名で知られた名物寮長。規則に厳しく、鉄拳制裁も辞さない指導を行った。門限破りの選手を竹刀片手に待ち受けた話は有名。
 ☆梅本正之(阪神) コーチなどを経て84年から就任。モットーは「野球バカになるな」。中西清起や新庄剛志ら、親代わりとなり公私にわたって面倒をみた。95年に定年退職も98年に復帰した。
 ☆菅野光夫(日本ハム) 選手、コーチを経て05年から2軍練習場に隣接する「勇翔寮」の寮長を務めた。ダルビッシュが入団直後に謹慎をした際、反省日記をやりとりして厳しく支えたが、07年に54歳の若さで死去。

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2010年12月19日のニュース