爆笑ベイ入団会見“劇団ひちょり”ラーメンマン

[ 2010年12月12日 06:00 ]

ラーメンマンのコスプレで登場し、多くのファンを集めた横浜・森本

 日本ハムから横浜にFA移籍した森本稀哲外野手(29)が11日、横浜市内で正式契約を行い、3年3億6000万円で合意した。契約後には、横浜中華街の名所・媽祖廟(まそびょう)で公開入団会見を行った。約3500人が詰めかける中、人気漫画「キン肉マン」のキャラクターのラーメンマンに扮して登場するサプライズ。「劇団ひちょり」の横浜公演は警察官も出動するほどの大フィーバーで、幕が上がった。

 「初演」からド派手なパフォーマンスだった。集まった報道陣は約60人、テレビカメラ7台。大音響の爆竹が媽祖廟に響き渡ると、金と銀の獅子舞2頭が登場した。サプライズはここからだ。獅子舞の中から現れたのはラーメンマンの衣装に身を包み満足げな表情を浮かべる森本だった。
 「中華街で会見するということでラーメンマンかなと。満足です。やったぜという感じです」
 横浜の街に元気を与えたい――。希代のパフォーマーの熱い思いを込めた「旗揚げ公演」だった。この日の入団会見は森本のセルフプロデュース。日本ハム時代にも新庄(元日本ハム)の後継者として数々のパフォーマンスで注目を集めただけに期待を裏切らない。あまりに似合いすぎる衣装は、フルオーダーメードで約2万円。制作期間は1週間かけた。実写版映画出演のオファーが来たらと問われると「シーズン中でも行くかもしれない。第2の人生がかかっているので」と答えて会場を爆笑の渦に包んだ。
 一般のファンも見学可能とあって約3500人が集まった。球団が手配した6人の警備員に加え、加賀町警察署の警察官も駆けつけるほどの大盛況。加地球団社長も「想像以上だね。人を引きつける魅力がある。今年はいろいろあったけど横浜に夜明けが来た」と早くも森本効果を実感した様子だった。
 会見後、森本は横浜スタジアムへ。「阪神ファンでいっぱいになっているのを見ているので、横浜ファンで埋めたい」。来季の開幕戦は3月25日からの巨人3連戦(東京ドーム)。「3連勝したらそれが一番のパフォーマンスになる。一生懸命なプレーで率先し、横浜にいい風を吹かせて、いい流れにしたい」と力強い一言で締めくくった。横浜の街を底抜けに明るくする頼もしい男が加わった。

 ▽ラーメンマン 漫画「キン肉マン」に登場する超人の一人。中国・河南省出身で、中国拳法を駆使して1000万に及ぶ多彩な技を使う。面長な顔に頭頂で結った弁髪とどじょうひげが特徴。額に「中」の文字がある。初登場の「第20回超人オリンピック」では残虐超人の筆頭とされたが、キン肉マンと接するうちに正義超人に変わった。ウォーズマンとの戦いで植物状態となったが、モンゴルマンとして復活。

 ▽媽祖廟(まそびょう)06年に横浜中華街に建立された寺院。航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神を祭っている。

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2010年12月12日のニュース