建山、レンジャーズ決定!年俸110万ドル1年契約

[ 2010年12月2日 06:00 ]

室内練習場でトレーニングを行った建山

 海外FA権を行使した日本ハム・建山義紀投手(34)が1日、創設50年目で今季ア・リーグを初制覇したレンジャーズと年俸110万ドル(約9240万円)で1年契約を結んだ。右腕は札幌市内で「交渉解禁日からオファーをもらったので迷わなかった。うれしいというよりもホッとしている」と話した。

 FA申請からわずか23日。3球団からオファーがあったという中で「ずっと待っても、そんなにいいオファーは来ない。DVDを仕入れてどんな打者がいるとか、準備に時間を費やしたかった」と明かした。10月下旬に渡米。レ軍が進出したワールドシリーズを観戦した際はオファー前だったが、結果的に球場などを事前にチェックできた。
 夢は東海大仰星時代の同級生、上原との投げ合い。今季オリオールズの守護神として活躍した上原は今オフFAとなったが「残留すれば同じリーグだし、対戦することもある。楽しみ」。年明けには合同自主トレも計画している。この日の自主トレではメジャー球でカットボールを試投して「自分に意外とマッチしている。よく動くね」と好感触。来季への準備は着々と進んでいる。

 ≪開幕メジャーは保証されず≫建山の今回の契約はスプリット契約と呼ばれるもの。現在は40人枠に入っているが、開幕メジャーは保証されておらず、マイナーに降格した際は、その期間の分だけ年俸も下がる。レンジャーズは今季の救援陣防御率がレイズに次ぐリーグ2位の3・38。さらに、タイプは違うが同じ右横手投げのオデイが72試合で6勝2敗、防御率2・03とフル回転しただけに、春季キャンプでのアピールは不可欠となる。

 ▼レンジャーズ・ダニエルズGM(建山について)ストライクで勝負でき、独特の腕の振りで打者のタイミングを外せる。速球派の多いブルペンに多様性を与えてほしい。かなりの数がブルペンの枠にいるが、競い合う機会は保証されている。

 ◆建山 義紀(たてやま・よしのり)1975年(昭50)12月26日、大阪府生まれの34歳。大阪・東海大仰星時代はエースで、上原が控え投手兼外野手。甲賀総合科学専門学校、松下電器(現パナソニック)を経て98年にドラフト2位(逆指名)で日本ハム入り。04年に最優秀中継ぎ投手に輝いた。今季年俸7200万円。1メートル78、75キロ。右投げ右打ち。

 ▽テキサス・レンジャーズ 1961年にワシントン・セネタースとして創設され、72年にテキサス州アーリントンに移転して現在の球団名に。過去には歴代最多5714奪三振のライアン(現球団社長)、3年連続で本塁打王となったロドリゲス(現ヤンキース)らが在籍した。96、98、99年に地区優勝し、今季は球団創設50年目で初のア・リーグ制覇。本拠地はレンジャーズ・ボールパークで収容4万9115人。日本人選手は過去に伊良部秀輝、大塚晶則、福盛和男が在籍した。

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2010年12月2日のニュース