本当ならダウン?涌井、現状維持2億円を保留

[ 2010年12月2日 06:00 ]

現状維持年俸2億円の提示に納得のいかない表情を見せる西武・涌井

 西武・涌井が1日、西武ドームで契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸2億円の提示を保留した。今季は5年連続の2ケタ勝利、チームトップの14勝を挙げたが、優勝争いの中で後半戦に失速したことを指摘された。約1時間20分の交渉を終え「本当ならダウン提示だったと言われてびっくりしました」と語った。

 今季は6月までに10勝を挙げたが、エースの真価が問われる8、9月が計3勝。優勝マジックを点灯させながらチームは2位に終わったとあって「確かにそうだなとは思いましたけど…。大幅アップは考えていなかったですけど、ある程度は行ってほしいなと」と、歯切れは悪い。前田球団本部長は「14勝は立派な数字だけど、彼にはもう少し高いレベルを求めていますから」と説明した。
 昨年に続く保留は、チームメートのためでもあった。今季は4年連続で2ケタ勝利を挙げた岸も現状維持で渋々サイン。「本音を言えば14勝で上がらないというのはちょっと…。自分が粘らないと周りが上がりにくくなる」と、投手陣を引っ張るリーダーとして今後も強硬姿勢で査定の見直しを要求する構えだ。
 交渉ではトレーナーの増員や、裏方の地位向上なども意見した。次回交渉日は未定。昨年は2度目の交渉で代理人を同席させ、出来高を上乗せしてサインした。今年も納得するまで球団と話し合うことになりそうだ。

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2010年12月2日のニュース