中田、勝負の年へ意欲十分!出場機会増狙う

[ 2010年1月4日 15:50 ]

 プロ野球で今季、飛躍を期す20代前半の若手選手を取り上げた。

 昨年11月3日の日本シリーズ第3戦、日本ハムの九回の攻撃。「代打、中田」のコールに、観客がどっと沸いた。20歳のスイングに敵地、東京ドームの観衆もかたずをのむ。結果は空振り三振に終わったが、ファンをひきつける魅力は天性のものと言っていい。
 2年目の昨年、1軍デビューを果たしプロ初打点も記録した。しかし、リーグトップの打撃成績を誇ったチームにあって、打撃だけが売りの中田に居場所はなかった。イースタン・リーグで本塁打記録を塗り替えるなど、2軍では敵なし。それでも、守備や走塁面で主力との差は歴然だった。
 優勝へのマジックナンバーを3として迎えた10月4日を、中田は忘れない。リーグ優勝を目前に故郷の広島から母が応援に駆けつけたこの日、登録を外れた。「ほんま、泣きそうやった」。悔しさの残る1年だったが、潜在能力の高さは誰もが認める。交流戦で対戦した横浜の三浦は「スイングスピードに驚いた。打席での迫力もある」と目を見張った。
 3年目へ「勝負の年だと思っている」と中田。出場機会を増やすため「やれと言われたところを完ぺきにこなせるようにしたい」と、新たに挑戦する外野の守備にも意欲的だ。スレッジの横浜移籍でチャンスは増す。待望のプロ初本塁打が生まれる日も、近そうだ。

続きを表示

2010年1月4日のニュース