阪神

[ 2009年12月6日 06:00 ]

度重なる故障に泣いた辻本

自らの胸奥深くに眠っていた野球への情熱をあらためて思い知った。阪神で過ごしたのはわずか5年。戦力外という厳しい現実はあっても、辻本が手にした財産は大きかった。

 「まだ、野球をあきらめたくないんです」
 史上最年少となる15歳でのドラフト指名。140キロを投げる将来性と、米マタデー高に在籍していたという異色のキャリアが注目を集めた。だが、、プロ入り後はケガの連続。今春キャンプ前には第5腰椎(つい)を疲労骨折した。その中でキャッチボールすらできない苦闘の日々が同時に、プレーできる素晴らしさをも教えてくれた。
 12球団合同トライアウトを2度受験した姿に、「日本の高校へ進学してたら、多分は野球は途中で辞めてた」というかつての言葉は重ならない。師と仰いだウィリアムスから、米国の大学への進学も勧められている20歳。無限の可能性に終止符を打つのはまだ早い。

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2009年12月6日のニュース