内海1失点11K!今季チーム初の完投

[ 2008年5月29日 06:00 ]

<巨・楽>楽天を完投で破った内海は阿部(左)と笑顔でハイタッチ

 【巨人6-1楽天】思わず握り締めた拳でグラブをパーンと叩いた。巨人の内海が5回2死三塁、代打の山下を142キロの直球で3球三振に仕留めた。“因縁の5回”を乗り切って飛び出たガッツポーズ。結局、最後まで投げきって4安打1失点で11奪三振。120球の熱投で今季チーム初の完投勝利だ。

 「きょうは5回までだと思っていた。前回やられたんでこの試合でしっかり抑えないと、ズルズル精神的に落ち込んでしまう。今後につながると思います」。自身初の無四球完投で4月22日以来の3勝目。お立ち台に立った左腕だったが、表情は緩まなかった。
 21日のロッテ戦(千葉マリン)は序盤に7点の援護をもらいながら5回に乱れて、勝利投手の権利まであと1死で無念の降板を告げられた。「悔しさをぶつける」の思いを込めて立ったマウンドでリベンジを果たした。

 秘けつはフォームの修正だ。14勝を挙げた昨季と今季のフォームを比較。昨年を参考に、やや前傾姿勢からスッと右脚を上げてタメをつくる足の上げ方に変えた。ためた力は逃げることなくボールに伝わり、この日最速145キロを8回にも計時して楽天打線を封じ込めた。左腕の復活投に原監督も「できるんですよ」と当然と言わんばかりの口調で褒めた。

 上原をはじめ高橋尚、木佐貫らも2軍調整する苦しい台所事情にも「悔しいと思うので、僕が頑張っていきたい」と内海。自信と輝きを取り戻した左腕が“巨投”の屋台骨を支える。

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2008年5月29日のニュース