ツアーデビューの奥山友梨、いきなり4連続バーディー 別路線ミレニアム世代がメジャーVへ2差4位発進

[ 2022年9月9日 04:00 ]

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第1日   =6555ヤード、パー72 ( 2022年9月8日    京都府 城陽CC )

<日本女子プロ第1日>好調の奥山友梨は笑顔で18番のグリーンに上がる(撮影・井垣 忠夫)
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 レギュラーツアーデビュー戦の奥山友梨(21=チェリーヒルズGC)が7バーディー、2ボギーの67で回り、首位に2打差の5アンダー、4位と望外の好スタートを切った。ツアー初優勝を目指す菅沼菜々(22=あいおいニッセイ同和損保)が7アンダーで自身4度目の首位スタート。国内メジャー2連勝を目指す山下美夢有(21=加賀電子)が首位に1打差の6アンダー、2位の好位置につけた。

 初体験のレギュラーツアーが女子プロゴルファー日本一を決めるメジャー。意外にも妙な緊張感はなく1番ティーイングエリアに立った奥山だが、予想もしていなかったロケットスタートを決め、逆に浮足立ってしまった。

 「大丈夫かな、私。みたいな。変な感じでドキドキしちゃって」

 出だしからいきなりの4連続バーディー。1番で3メートルのバーディーパットを沈めたのを皮切りに、3番ではグリーン奥のカラーからPSで想定外のチップインバーディーを奪った。落ち着きを取り戻したのは3パットした6、7番で連続ボギーを叩いて以降。そこから「まっ、いいか」と開き直って3バーディー。9番では85ヤードの第2打をSWで30センチに寄せるなどアマチュア時代、九州一に輝いた素質の片りんは見せた。

 古江、西村、吉田と同じミレニアム世代だが、こちらは下部ツアーの6位が最高。「絡みがなさ過ぎて」と全くの別路線を歩んできた。7月に行われた今大会の関西予選を1位通過して初のメジャー切符をつかんだが「いきなり優勝できるもんじゃないんで」と目標はトップ10。それも「できれば」と遠慮気味に口にした。首位に2打差の4位にいることに実感はない。

 名前が「ゆうり」で同じ不動裕理や上田桃子らを輩出した熊本県出身。高校3年の時、全国大会で実績を残せなかった自分を変えようと住み込みの研修生を募集していた兵庫県のチェリーヒルズGCをネットで探して就職した。プロテスト失敗も経験し、心が折れそうになった時期もあったが「今はゴルフするのが楽しくて」と奥山なりに充実。残り3日間も笑顔で史上初のレギュラーツアーデビュー戦メジャーVを目指す。

 ◇奥山 友梨(おくやま・ゆうり)2000年(平12)10月1日生まれ、熊本市出身の21歳。父・計さんの勧めで10歳からゴルフを始める。熊本・出水中3年の15年に九州中学校選手権優勝。熊本・国府高2年の17年に九州女子選手権優勝。全国区では17年全国高校選手権春季大会14位が最高。21年6月のプロテストに2度目の挑戦で合格。得意クラブはロングアイアン。1メートル54。血液型AB。

 《デビュー戦Vは過去1人のみ》日本ツアーデビュー戦優勝を果たしたのは過去1人だけ。10年ダイキン・オーキッド・レディースで韓国のアン・ソンジュが達成している。ただ、アンは日本参戦前に韓国ツアーで7勝を挙げている。プロデビューからの最短優勝は笹生優花の2戦目。20年NEC軽井沢72で達成している。奥山が今大会を制すれば日本ツアー初のレギュラーツアーデビュー戦Vとなる。

 

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2022年9月9日のニュース