池江 五輪後初レース制す、パリ本命100バタ表彰台へ“3カ年計画”発進

[ 2021年8月28日 05:30 ]

<日大・中大対抗戦>200メートル自由形を終え、笑顔で引き揚げる池江(撮影・久冨木 修)
Photo By スポニチ

 競泳女子で日大3年の池江璃花子(21=ルネサンス)が27日に千葉県内で開催された日大・中大対抗戦に出場し、24年パリ五輪への一歩を踏み出した。東京五輪後の初レースとなった200メートル自由形を2分1秒93で泳ぎ、女子で1位となった。大会後には本命種目100メートルバタフライのパリ五輪へ向けたメダル獲得計画に言及。中間地点となる1年半後に56秒台、五輪本番での55秒台を目標に掲げた。

 五輪後の初レースとなった200メートル自由形。タイム決勝の1組4レーンに登場した池江は2分1秒93の組1着でフィニッシュした。隣のレーンを泳いだ女子800メートルリレー東京五輪代表の池本に2秒18差で快勝。全体では男女を含めて9位、女子で1位だった。この種目は5月の大会で白血病から復帰後初挑戦して2分8秒44。約3カ月で大幅にタイムを上げ「2分2秒くらいで泳げたらいいと思っていた。目標より速くてホッとしている」と笑顔を見せた。

 レース後は24年パリ五輪に向けた本命種目100メートルバタフライでのメダル獲得計画に言及。「メダルを獲るには55秒台がマスト。1年半後には56秒台は出しておきたい」と視線を上げた。東京五輪の銅メダルタイムは55秒72で、56秒台は決勝進出ラインに相当する。自身の持つ日本記録は56秒08で、復帰後のベストは57秒77。中間地点となる1年半後の目標タイムを設定し、徐々に世界への階段を上る青写真を描く。

 東京五輪はリレー3種目に出場。女子400メートルリレーと混合400メートルメドレーリレーが9位、女子400メートルメドレーリレーが8位だった。「東京五輪は少し寂しい試合だった。無観客でリレーしか出ていない。気持ち的にリレーと個人種目ではやはり差がある」。五輪後は約2週間オフをとり、1週間前に練習を再開。今後は徐々に1日2回練習の頻度を増やし、週2回のオフの回数を減らして強化を進める方針だ。悲願のメダルへ、もう世界大会に出場するだけで満足するステージにはいない。

続きを表示

この記事のフォト

2021年8月28日のニュース