クラロワ世界一へ ライキジョーンズ、天GODが燃える思い明かす

[ 2018年11月24日 05:30 ]

日本代表「ポノススポーツ」のライキジョーンズ
Photo By スポニチ

 モバイルゲーム「クラッシュ・ロワイヤル」(クラロワ)のeスポーツ「クラロワリーグ 世界一決定戦」が12月1日、千葉・幕張メッセで開催される。同リーグは今季から創立。世界で約2500万人のプレーヤーのトップに立つ選手たちがプロチームを結成して、世界中で熱い戦いを繰り広げた。世界一決定戦には北米、ラテンアメリカ、欧州、中国、アジアの5リーグの代表チームと、開催国枠の日本の計6チームが出場。日本代表のポノススポーツの選手たちの意気込みや横顔を、3回にわたって紹介する。第1回はライキジョーンズ、天GOD(てんごっど)、Rolaporon(ろらぽろん)。

 × ×

 クラロワリーグアジアのプレーオフ決勝、悪夢の敗戦から約1週間。ライキジョーンズと天GODはようやくリスタートの地点に戻ってきた。ライキジョーンズはBANカードを誤使用してチームを反則負けに追い込み、天GODも協力バトルで敗れていただけに雪辱の思いに燃えている。

 ラ「反則負けした日は、朝まで寝られなかったです。気持ちを切り替えようとしても、どうしても思い出しちゃって…。チームメートからは“この後をどういう風に戦っていくかだ”と言ってもらえました。今はもう大丈夫です」

 天「あの試合では、自分はそもそも負けていました。チームの力になれなかったのでけっこう引きずっていましたね」

 共通項の多い2人だ。早生まれのライキジョーンズが1学年上だが、ともに1999年生まれ。高校を卒業後、いったんは社会人として働いてからクラロワリーグに飛び込んできたのも同じだ。ライキジョーンズは土木関係の企業で鉄道線路の敷設に携わり、天GODは愛知で自動車部品を製造する企業に在籍した経歴がある。

 2人とも強豪プレーヤーだったが、昨年は日本一決定戦で敗戦を味わった。ライキジョーンズは社会人1年目の仕事と並行してゲームを続けることの限界を感じた。天GODも翌年に就職するも、ゲームへの情熱を捨てきれず入社して1週間で退職に踏み切った。人生のレールを大きく切りかえた、18歳の決断。安定を捨ててプロのeスポーツ選手という厳しい競争の真っただ中にいるが、それでも後悔はないという。

 ラ「この年齢で、自分でやりたいことを主体的に決めて動けることって、あまりできないことだと思っています。大変なこともあるけど、今はやりたいことをやれているという実感があります」

 天「クラロワリーグの選手になれて良かったです、とても。自分は工業高校出身ですが、“卒業したら就職しなきゃ”という考えがあって一度は仕事につきました。結局辞めてしまったんですけど、今は凄く充実しています」

 プレーオフ決勝で敗れても、世界一決定戦に挑むチャンスを得た。開催国枠としての出場だが、ポノススポーツはアジア屈指の実力を誇る。ライキジョーンズは土壇場に強い底力の持ち主、天GODはチームに先手必勝の白星をもたらす協力バトルの主戦として世界デビューを果たす。

 ラ「プレーオフはボクのミスで台無しにしてしまいました。世界一決定戦では“あいつはあの負けから変わったな”と思ってもらえるような姿を見せたいです」

 天「負けてなお世界一決定戦の舞台に立たせてもらえるのはボクたちだけ。気持ちを切り替えて戦っているんだというところを示します」

 オレンジのユニホームの内側に、真っ赤に燃え盛るeスポーツの情熱をたぎらせて―。2人の未知なる戦いが始まる。(内匠 俊頌)

 ≪栄冠狙う高校生≫ポノススポーツ最年少選手、Rolaporonも世界の初陣に挑む。平日は岡山の高校に通う高校生。8月からチームに加入して、週末に東京やアジア各国を転戦してきた。地元で黙々と練習に励む個人戦では、レギュラーシーズン7勝1敗と高勝率をマーク。「(選手兼監督の)みかん坊やさんから声をかけてもらってプロになる決心をしました。元々、意気込みもあったので」。期待の新鋭がビッグタイトルを狙う。

◆ライキジョーンズ 1999(平11)年3月31日生まれ、埼玉出身の19歳。好きなカードはエリクサーポンプ。

◆天GOD(てんごっど)1999(平11)年12月28日生まれ、大分出身の18歳。好きなカードはジャイアント。

◆Rolaporon(ろらぽろん)2000年(平12)11月24日、岡山出身の18歳。好きなカードはディガー。

続きを表示

この記事のフォト

2018年11月24日のニュース