北太樹の小野川親方 断髪式に300人「すがすがしい気持ち」

[ 2018年6月3日 17:15 ]

<北太樹引退・小野川襲名断髪式>師匠の山響親方(左)が大銀杏を切り落とす(撮影・斎藤 純)
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 今年1月の初場所の直前に引退した元幕内・北太樹の小野川親方(35=山響部屋)の断髪式・襲名披露パーティーが3日、東京・両国国技館で行われた。断髪式には横綱・稀勢の里(31=田子ノ浦部屋)、大関・高安(28=同)、春日野巡業部長(元関脇・栃乃和歌)ら約300人が参加し、師匠の山響親方(元幕内・巌雄)が止めばさみを入れた。断髪式を終えて髪を整えた小野川親方は「すがすがしい気持ち。ちゃんと引退したな、という気持ちになる」と話した。

 1998年春場所で初土俵。左四つの鋭い寄りを武器に幕内在位は38場所を数え、最高位は東前頭2枚目だった。2015年11月20日には先代師匠の北の湖親方(元横綱)が死去。断髪式の途中に、北の湖部屋の力士として最後の一番となった15年九州場所千秋楽の佐田の富士戦の実況が行われると、あふれる涙をこらえ切れずに右手で顔を覆った。「思い出というか、節目になった一番。頑張って相撲を取っていかないといけないと思った」と振り返った。

 現在は山響部屋の部屋付きとして、後進の指導に当たっている。北の湖親方からは「基礎が大事」ということを教わっており、若い力士にはそれを重点的に伝えている。「あとは本場所に懸ける気持ち。熱い気持ちを懸けられるように、指導していきたい」。自身の現役時代のように、逆境で強さを発揮する力士の育成を目指していく。

 土俵外でも親交がある稀勢の里は「相撲に対して真面目。お手本になる力士でした。1年に1、2回、熱く語ることがあり、気持ちの部分で学ぶことがあった」と小野川親方の性格について明かした。

 パーティーには、新大関の栃ノ心(30=春日野部屋)ら出羽海一門の関取、親方らも参加した。

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2018年6月3日のニュース