前代未聞のシュート放棄 キャバリアーズのスミスは“勘違い”を否定 ジェームズは答弁拒否

[ 2018年6月1日 15:32 ]

謎のプレー?で注目を集めたキャバリアーズのスミス(右)
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 NBAファイナル第1戦の第4Q終了間際に起こったキャバリアーズのJR・スミス(32)の“謎のプレー”を巡り、本人とティロン・ルー監督(41)の見解が分かれ、この試合で51得点を挙げながら敗れたレブロン・ジェームズ(33)は殺到した質問をさえぎってうんざりとした表情を浮かべていた。

 問題の場面はキャバリアーズが106―107で迎えた第4Qの残り4・7秒からだった。キャバリアーズのジョージ・ヒル(32)は与えられたフリースローの1本目を決めたが、緊張感の漂う2本目は失敗。ここでスミスはオフェンス・リバウンドを拾ってボールをキープしたのだが、なぜかペイント内にいるにもかかわらず、そこから離れてハーフラインの方に向かってドリブルをし始めた。

 これは明らかに、勝っている側のチームが反則で止められる前に時間を使い切って逃げ切るときに見せる素振り。スミスはジェームズの指示でようやく体を反転させてパスを出したがすでに残り時間はなく、せっかくオフェンス・リバウンドをものにしながら、勝ち越しを狙ったシュートを打つことなくタイムアップとなった。

 試合後、ルー監督は「彼(スミス)は1点勝っていると思ったのだろう」とコメント。しかしスミスは「同点なのは知っていた。目の前に(背の高い)KD(ウォリアーズのケビン・デュラント)がいたらシュートは打てないと思う。だから安全なスペースに出たまで。レブロン(ジェームズ)の顔を見たらタイムアウトを取りたいように見えたし…」と指揮官の見解に反論した。

 会見ではジェームズに対して「スミスの行動に関してどう思う?」という質問が殺到。しかしジェームズは「彼が何を考えていたのかはわからない」と語り、不機嫌そうな表情でこの件に関する質疑応答を打ち切った。

 もちろんヒルが2本目をしっかり決めていればスミスのリバウンドもなく、おそらくキャバリアーズが勝っていた試合。しかし消滅した「セカンド・チャンス」が、結果的に延長でウォリアーズに敗れるきっかけとなった。

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