アーチェリー古川 誤算の団体から切り替え 謙虚に確実に五輪での標的を狙う

[ 2015年7月31日 11:40 ]

男子個人準決勝 矢を放つ古川高晴

 ロンドン五輪個人銀メダルの実力者、古川は4大会連続の五輪出場を決めた喜びよりも、準決勝でオランダ選手に完敗した不満がにじみ出た。「自由に(標的に)入らなかった。負け方が悔しい」と複雑な表情だった。

 28日の団体は決勝トーナメント1回戦で中国に惜敗し、勝てば得られたはずの団体と個人3の五輪出場枠を逃した。「団体で(枠を取る)しか考えていなかった」という古川には大誤算だったが、目の前の個人戦に切り替えた。敗退の瀬戸際だった3回戦で見事な集中力を発揮して逆転勝ちを収めると、そのままの勢いでベスト4に勝ち上がった。

 3年前に五輪で表彰台に立ったとはいえ、自身の実力を「メダルを取ります、と確実なことは言えない」と認識する。アーチェリーは風などの条件や運にも左右される競技。ここ一番で幸運をつかむためには、常に上位に居続ける地力が重要になる。30歳の日本のエースは「安定してベスト8に入るのが目標」とし、そうすれば「調子が良ければメダルに届く」と五輪へのシナリオを描く。

 3位決定戦には世界選手権で自身初の表彰台が懸かる。「しっかり調整して備えたい」と、五輪の試金石となる目前の銅メダルに狙いを定めた。(共同)

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2015年7月31日のニュース