日本 フィジーに逆転負け…ベストメンバーで痛い黒星

[ 2015年7月31日 05:30 ]

<日本・フィジー>後半、突進を阻まれる福岡

ラグビーパシフィックネーションズ杯第3戦 日本22―27フィジー

(7月29日 カナダ・トロント)
 日本はフィジーと対戦し、22―27で敗戦した。前半16分までに9―0とリードを広げたものの、その後は不用意なミスを起点に3連続トライを許すなど、相手のペースにはまった。後半は強みであるスクラムを攻撃の軸に反撃したが、一歩及ばずベストメンバーで痛い黒星を喫し、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC=55)も選手を酷評した。日本は8月3日(日本時間4日)の3、4位決定戦でトンガと対戦する。

 負けに不思議の負けなし。前日練習を終えた際に指揮官が指摘していた負けパターン通りの黒星。ジョーンズHCは選手を糾弾した。

 「ひどい。楽勝できたはず。W杯のスタンダードではない。バックス陣は全てが悪かった」

 世界有数の身体能力を誇るフィジーに、日本は攻守とも組織で動くことが勝利の条件だった。立ち上がりは組織ディフェンスが機能し、相手の長所を消して9―0とリード。ところが前半20分、CTB田村のキックが直接捕球され、走るスペースを与えた。ライン整備が後手を踏み1本目のトライを許した。4分後、さらに3分後も、ボールをワイドに回され、計3失トライ。指揮官が「バックスの状況判断が悪かった。フィジーの(27点中)24点は自分たちが与えたもの」と嘆くのも無理もなかった。FB五郎丸は「なかなか味わうことがないストライドだったり、パワーを持っている」と実際に体を当てた感想を口にした。ただ、それは全て想定内のこと。その前段階でピンチの芽を摘むことが必要だっただけに「1対1では厳しい。その前の段階で、組織として止めないと」と課題を挙げた。

 31日でW杯初戦の南アフリカ戦まで50日。今後劇的に、選手の体が大きくなることはない。ならば取り組むべきことは一つ。W杯8強を目指す日本が、進むべき道が明確になった敗戦だった。

続きを表示

2015年7月31日のニュース