沙羅 飛距離戻った2位!飛型点減点も2本とも94メートル

[ 2015年2月8日 05:30 ]

2位となり表彰台で笑顔を見せる高梨沙羅(左)

 ノルディックスキーのジャンプ女子は7日、ルーマニア・ルシュノブでW杯第9戦(HS100メートル、K点90メートル)が行われ、高梨沙羅(クラレ)が1回目94・0メートル、2回目94・0メートルの234・9点で2位に入った。ダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が94メートル、92・5メートルの239・1点で1回目の2位から逆転優勝し、今季4勝目、通算9勝目を挙げた。伊藤有希(土屋ホーム)は91メートル、86・5メートルで10位、岩渕香里(松本大)は28位だった。

 トレードマークの大飛躍が戻ってきた。高梨の飛距離は優勝したイラシュコを2回合計で1・5メートル上回った。飛型点の差で頂点を逃し「このジャンプ台にうまく合わせられたし、大きな失敗もなかった。これ以上何をすれば、理想のジャンプに近づくのかな、と思う」と悩ましそうだったが、誰よりも遠くまで飛ぶ持ち味が発揮できたのは明るい材料だ。

 崩れていた助走の滑りが徐々に固まりつつある成果が出た。飛び出しに鋭さが出て、1回目は緩い向かい風の中でK点を4メートル越えた。2回目も追い風をものともせず同じ飛距離をマーク。最近は飛距離でライバルに差をつけられる場面が目立ったが、この日は違った。

 2回ともテレマーク姿勢が取れずに減点され、イラシュコとは飛型点で5点差がついた。3連覇を狙う個人総合も3位のままだ。だが父でコーチの寛也さんは、この一戦が浮上のきっかけになるとみた。頼もしそうに愛娘を見つめて「飛距離が出るようになれば、変わってくる」と力強い口調で言った。

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