萩野 パンパシ初の金!400個人メドレーで瀬戸にリベンジ

[ 2014年8月23日 05:30 ]

パンパシ水泳男子400メートル個人メドレー決勝 4分8秒31で優勝した萩野公介。奥は瀬戸大也

水泳パンパシフィック選手権第2日

(8月22日 オーストラリア・ゴールドコースト)
 ゴールドラッシュが止まらない。男子400メートル個人メドレーで萩野公介(20=東洋大)が4分8秒31で金メダルを獲得した。昨年世界選手権王者の瀬戸大也(20=JSS毛呂山)は、4分12秒77で5位。国際主要大会デビューの小関也朱篤(22=ミキハウス)は100メートル平泳ぎで59秒62の自己ベストで初優勝。女子100メートル平泳ぎの渡部香生子(17=JSS立石)は、1分6秒78で2位になり、初めてのメダルを手にした。

 リベンジを果たした。萩野は昨年の世界選手権王者の瀬戸を突き放し、最後は猛追する米国勢から体半分の差まで詰め寄られたが、逃げ切った。主要国際大会初の金メダルに「やっと君が代が聴けた」と感慨深げ。「勝てたことが一番大きい。タイムがもう少し欲しかったので悔しい部分もある」と反省も忘れなかった。

 バタフライから積極的に入り、100メートルは日本記録を出した昨年の日本選手権より0秒27速い56秒05で通過。背泳ぎではロンドン五輪200メートル背泳ぎ金のクレアリーにトップを譲るも、平泳ぎで再び奪い返した。そして、最後の自由形。5位に沈んだ世界選手権では残り25メートルで失速し、ラスト50メートルのラップタイムは30秒92。この日は「(クレアリーが)迫ってくるのが分かった。負けられないと思った」と粘り、28秒台でまとめた。

 結果にこだわった。昨年はテーマに「金」を掲げたが、今年は「無言実行」だった。優勝候補筆頭で臨んだ昨年の世界選手権で本命の400メートル個人メドレー。惨敗を喫し、頂点への思いを強くした。得意の背泳ぎでも「(手のかきの)キャッチを意識している」と改良を加え、推進力を得るための進化を求めた。初日の100メートル背泳ぎ出場を回避し世界一を取りに行った。

 タフボーイはレースから25分後の800メートルリレーにも第1泳者で登場。競技間はサブプールでクールダウンを行い、乳酸除去に努めた。残り25メートルで先頭を奪うと1分46秒13のトップでつなぎ、日本の銀メダル獲得に貢献した。4年前、初めて日本代表に選ばれて立ったシニアの国際舞台。緊張のあまり「朝ご飯が食べられなかった」という少年の姿は、もうここにはない。23日は400メートル自由形と200メートル背泳ぎ。次なる金メダルへ、マルチスイマーが泳ぎ続ける。

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