沙羅 夏のレコード飛行、国内3連勝も「風に助けられた」

[ 2014年8月3日 05:30 ]

表彰台でトロフィーを手に笑顔の高梨

 ノルディックスキーの宮の森サマージャンプ大会は2日、北海道・札幌市宮の森ジャンプ場(HS100メートル、K点90メートル)で行われ、女子は17歳の高梨沙羅(クラレ)が1回目に自身が持つ夏の女子ジャンプ台記録を1メートル更新する100・5メートルをマーク。2回目も92・5メートルにまとめ、合計250・5点で今季国内3連勝を飾った。男子は1回目3位の細田将太郎(北翔大ク)が逆転で初優勝。ソチ五輪で個人銀、団体銅の2つのメダルを獲得した42歳の葛西紀明(土屋ホーム)は3位だった。

 1回目。高梨が緩やかな向かい風に乗ってグングンと飛距離を伸ばす。これ以上飛ぶと危険とされるヒルサイズを超え、100・5メートルを叩き出した。自身が12年8月にマークした99・5メートルの夏の女子ジャンプ台記録をあっさり更新。“沙羅なる進化”を見せつけた。

 女子バッケンレコードの大量リードを守り切り、今夏3連勝を果たした高梨だが、「100・5メートル?あそこまで飛べたのは久しぶりに楽しかったけど、内容が良ければもっと楽しかった。最初から最後まで、運良く風に助けられた。納得はしてません」と振り返った。

 W杯女子個人総合2連覇の高梨は現在、助走姿勢の課題に取り組んでいる。1回目は助走で重心をスムーズに移動できず、飛び出しのタイミングが遅れたという。2回目も同様のミスで2位の伊藤に飛距離、飛型点とも劣った。「完成度はまだまだ。バラつきが出て、悩んでいる」と明かしたが、高い次元の女王ならでは。3日は札幌・大倉山で今季初のラージヒルの大会に挑み、最高のジャンプを目指す。

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