男子ホッケー逆転勝ち!44年ぶり五輪出場へ王手

[ 2012年5月5日 06:00 ]

<日本・中国>終了間際に3点目を決めた坪内(左から3人目)と喜ぶ坂本(中央)ら

ホッケー 五輪世界最終予選第10日

(5月4日 岐阜県グリーンスタジアム)
 男子の1次リーグ最終戦を行い、日本男子は3―2で中国に逆転勝ち、勝ち点13の1位で6日の決勝進出を決めた。日本は1―2の後半22分にDF長沢克好(26=名古屋フラーテル)が同点弾。終了間際にも決定的な1点を奪った。決勝の相手は2日の試合で3―3と引き分けた南アフリカ。完全決着で68年メキシコ以来44年ぶりの五輪切符を奪取する。

 苦しんだ分、勝利の味も格別だった。中国を下して1位通過を決めた「さむらいジャパン」は歓喜の輪をつくり、観客の拍手に応えた。終了間際にダメ押し点を決めた坪内は「ホッケーの神様が、五輪に挑戦するチームかどうか試したんだ」と叫んだ。

 前半10分に今大会初めて先制を許し、追いついた後の30分に再び失点する展開。負ければ敗退の危機を迎えるなか、日本を救ったのは自称「チャラ男」の長沢だった。

 1―2で迎えた後半22分、日本は相手の反則でペナルティーコーナー(PC)を獲得。長沢は「俺が決める」と闘志を奮い立たせ、強烈なシュートをゴール右隅に突き刺した。決勝進出を確実にする値千金の一発。前髪だけ少し伸ばし、茶髪に染めた26歳は整体師を目指しているが、現在専門学校は休学中という。「こんなチャラいヤツが行っていいのかな。五輪を決めたら髪を黒く染めて(学校に)あいさつに行って、もう一度染め直します」とおどけてみせた。

 4年前の北京五輪最終予選は、決勝でドイツに0―4で敗れ、夢ついえた。その悔しさは忘れていない。「歴史を変えるのは今しかない」(川上主将)とチーム一丸で南アフリカとの大一番に臨む。

 ▽男子ホッケー世界最終予選の試合方式 出場6カ国の総当たりで1次リーグ戦を戦い、1位・日本と2位・南アフリカが決勝へ。勝者がロンドン五輪の出場権を獲得。12カ国が参加し、すでに11カ国が決定。日本は68年メキシコ五輪(13位)以来、44年ぶり6度目の五輪出場を目指す。日本の最高成績は32年ロサンゼルスの銀メダル。

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2012年5月5日のニュース