古閑 涙で別れ 11年間の現役生活 最後は11位

[ 2011年11月21日 06:00 ]

古閑美保は最終18番をパーでホールアウトし涙ぐむ

女子ゴルフツアー大王製紙エリエール・レディース最終日

(11月20日 香川・エリエールGC=6419ヤード、パー72)
 古閑美保(29=京セラミタ)が、涙で11年の現役生活の幕を閉じた。優勝なら最終戦の出場権を得られたが、3バーディー、1ボギーの70と大きく伸ばせず、通算5アンダーの11位で万感のラストラウンドを終えた。李知姫(32=韓国)が通算9アンダーで並んだ宋ボベ(25=韓国)をプレーオフで下し、今季2勝目を挙げた。通算6アンダーで8位に入ったアン・ソンジュ(24=韓国)が、2年連続の賞金女王を決めた。
【最終R成績】

 見慣れたはずの景色がにじんで見えた。最終18番。グリーンに上がると周りには家族、後輩、そして500人のファンの姿があった。笑顔が代名詞の古閑だが、現役に別れを告げる60センチのパーパットを沈めると涙が自然とあふれ出た。

 ホールアウト後は、ゴルフの基礎を学んだ坂田塾熊本校の後輩・笠と抱き合い、そして家族から花束をもらった。「こみ上げた。やっぱり。私は感情の塊だから」

 勝負にこだわるプロであり続けた。1番パー5で第3打を1メートルにつけてバーディー発進。その後、上位がスコアを伸ばしていないと見るや「ちょっと(意欲が)湧いてきた」。15番で9メートルのバーディーパットをねじ込み一時は3打差にまで追い上げた。しかし、17番パー3で「人生初のシャンク」でボギー。手首痛に悩まされた左手の握力は限界だった。勝って最終戦のLPGAツアー選手権(24日開幕、宮崎CC)出場の夢はついえた。それでも「今の力は出し切った」とすがすがしい表情を見せた。

 ◆古閑 美保(こが・みほ)1982年(昭57)7月30日、熊本市生まれの29歳。少年野球チームに所属していたが、坂田信弘プロがジュニア育成のために開校した坂田塾1期生として小学5年からゴルフを始める。96年に日本ジュニアに優勝。プロデビューは01年2月ハワイでの米ツアー・武富士クラシック。同年の8月にプロテストに一発合格し、ツアー通算12勝。師匠は不動裕理、大山志保の師匠でもある清元登子。1メートル67、60キロ。

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2011年11月21日のニュース