子供たちの「夢」であるために…時間があれば地元で練習

[ 2011年7月28日 06:00 ]

水泳世界選手権第12日

(7月27日 中国・上海)
 【松田という男】松田の代名詞は4歳から通う宮崎県延岡市の東海(とうみ)SCのビニールハウスで覆われたおんぼろプール。トップ選手となり、東京の国立スポーツ科学センターを主な練習拠点としている今でも「時間があれば帰るようにしている」と地元での練習を欠くことはない。

 理由は「僕がいることで子供たちが頑張ってくれる」から。今年1月に宮崎で元サッカー日本代表の中田英寿氏らによるサッカーの慈善試合が開催された時には、知人にチケットの手配を頼み、子供たちを連れて観戦。常に地元の子供たちを気にかけている。

 昨年、日本代表選手に移動時用のスラックスが支給された。荷物が増えることを嫌がる他の選手たちがトレーニング用のシューズとポロシャツを着用したのに対し、松田ひとりがボタンダウンシャツと革靴でビシッと決めていた。「サッカー代表のように子供たちの憧れの存在にならないといけない」。フェルプスに挑んでつかんだ銀メダルは何より子供たちに大きな夢を与えたことだろう。

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2011年7月28日のニュース