三宅、日本新で6連覇!ロンドンへ“視界良好”

[ 2011年6月25日 06:00 ]

女子53キロ級で日本新記録をマークして4連覇した三宅宏実

 重量挙げ全日本選手権第1日は24日、さいたま市記念総合体育館で行われ、女子53キロ級で三宅宏実(25=いちご)がスナッチ90キロ、ジャーク117キロの日本新記録をマーク。トータルでも自身の持つ日本記録を一気に7キロも更新する207キロで4連覇、48キロ級と合わせて6年連続8度目の優勝を飾った。04年アテネ、08年北京と2度の五輪でメダル候補と騒がれながら苦い思いをしてきた第一人者が、来年のロンドン五輪を前に一気に才能を開花させようとしている。

 場内のどよめきが歓声に変わった。ジャーク、三宅の最後の試技。直前にマークした115キロの日本新をさらに上回る117キロを挙げ、場内に手を振った。スナッチ90キロ、トータル207キロも日本新。計6本の試技を全て成功させ「きょうは(ウエートが)軽く感じた」と目を細めた。

 昨年は世界選手権でトータル200キロの日本新をマークしたものの、慢性的な股関節痛に苦しみ、11月のアジア大会は7位と惨敗。指導する父の義行氏は変化を求め、1月から2カ月間、韓国人コーチらと「ウエートから離れた」練習。体のリフレッシュと技術の再確認に取り組んだ。競技の本格的な練習再開は4月に入ってからだったが、基礎の見直しで一気に記録を伸ばした。

 現在、同じ53キロ級には自身の高校記録を破った八木かなえ(18=金沢学院大)が台頭。三宅は「もう少しの間は、負けないぞという感じ」とプライドをのぞかせる。3度目の五輪は48キロ級での出場も視野に入れており、この日は最軽量の50・44キロで出場。この日の記録なら48キロ級の表彰台には十分で、三宅自身は「(11月の)世界選手権(パリ)までに決めたい」と話した。

 ▼ロンドン切符への道 昨年、今年の世界選手権の順位を数値化し、1~9位の国には4人、10~17位の国に3人、18~21位に2人の出場権が与えられるが、日本は現在11位。世界選手権代表は来週の世界ジュニアの成績も加味して選ばれるが、日本は9位以内で4枠獲得を目指す。

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2011年6月25日のニュース