遼くん“仮想全英”に苦戦…6ボギーで6差後退

[ 2011年6月25日 06:00 ]

11番、パーパットが外れグリーンに崩れ落ちる石川遼

 男子ゴルフツアーのミズノ・オープン第2日は24日、岡山県笠岡市のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(7317ヤード、パー72)で行われた。1打差の3位から出た石川遼(19=パナソニック)が風に苦しんで75と崩れた。最大瞬間風速11・6メートルと全英オープンをほうふつさせる厳しい条件でアイアンショットの精度を欠き、3バーディー、6ボギー。通算2アンダーの19位に後退した。とおとうみ浜松オープンでツアー初優勝した小林正則(35=フリー)がノーボギーの68をマーク。通算8アンダーで単独首位に立ち、ホスト大会優勝に前進した。

 全英の舞台を思い起こさせる風が石川を惑わせた。強い風が吹く中をスタートし、2番パー5でバーディーを奪った。ぶっつけ本番で67をマークした初日に続く好スコアを予感させる立ち上がりは、突然暗転した。

 5番パー4ではティーショットをフェアウエーに運びながら、パーオンできず、カラーから3打を費やしボギー。そして「落とし穴にはまった」と悔しがったのは6番パー5だ。

 2Iで放った右ラフからの第2打。ボールはグリーンを捉えるどころか「あの状況で一番行ってはいけない」左手前に横たわるバンカーにポトリと落ちた。ボールは顎に近い場所にあり、1度で脱出できず4オン2パットのボギー。7番もボギーで、バーディー先行の流れは遮断された。

 石川のプレー時の最大瞬間風速は午前10時57分の11・6メートル。強風の全英オープンに備えてサイドスピンを極力減らした球質を習得中ながら「フックもスライスも多かった。ドライバーのようなきれいな軌道でアイアンは打てていない」とあらためて課題を突きつけられた。反省した通り、アイアンショットは精度が低く、パーオン率は38・89%(111位)。加えて10番で3メートル、11番で2メートルのパーパットを外したように3メートル前後のパットにてこずった。初日は全ホールでバーディーを奪ったパー5でこの日は1バーディー、2ボギー。得意のロングホールでスコアを稼げなかったことも響いた。

 ただ75と崩れたものの、初日の貯金のおかげで首位とは6打差にとどまっている。「たまに6打差を逆転する選手はいる。自分がそうなればいい」と約2時間の練習後には持ち前の前向きさを取り戻した。節目のツアー10勝。そしてその先のメジャーを見据えて、風という難敵に勝負を挑む。

続きを表示

2011年6月25日のニュース